令和7年度単元内自由進度学習から考える「子どもを主語にした個別最適な学び」セミナーの実施について

令和7年4月26日(土曜日)に、当機構YouTube live配信によって、令和7年度単元内自由進度学習から考える「子どもを主語にした個別最適な学び」セミナーを実施しました。(参加者数約2,000名)

「よい授業とは、どんな授業でしょうか。」

本セミナーはこの問いからスタートし、泉南市立一丘小学校、神戸市立長田中学校の先生による実践発表や、上智大学の奈須正裕先生、東京学芸大学の佐野亮子先生も加わったフリーディスカッションを通じて参加者と共に深めてまいりました。
参加者の感想によると個別最適な学びへの理解の深化に関わるものも多くございましたが、次のとおり教科や授業そのものの本質へ向かう感想も多くございました。ご紹介いたします。

中学校では、個別最適な学び(単元内自由進度学習)は難しいと思い込んでいました。資質・能力を身に付けさせるには、向かないのではないか、や入試というものがあるため、“なんとなくの知識”で終わらせていいのか、と思っていた部分がありました。しかし、今日の話を聞いて、単元内自由進度学習でも探究的な学習でも、一斉の学習でも「教科の本質」「つけさせたい力」を明確にしたうえで、どのように単元を構成するか考えていけば、生徒の力は伸ばせると感じました。単元内自由進度学習はその一つの手法であり、効果的に取り入れるには?と考えることが大事だと実感しました。

(実践発表を聞いて)短期間でも、ここまでの実践がチームでできるということに感心しました。個人で手法だけに走り、教材研究も不十分な実践に出会うこともありますが、興味をもつ先生が増えているからこそ、学びの機会を教育委員会が提供することも必要なのかもしれないと感じました。個人的には、チャレンジを後押しできる行政でありたいです。子どもの失敗も許容できる授業デザインはもちろん、やり直しが保障される教育課程編成も大切(先生方の教材研究のためにも)と考えれば、どんな授業スタイルにしてもチーム学校で授業改善に取り組むことや、PDCAサイクルを回していくことが大切なのだと感じました。自分の中に新たな気づきがあったので、大変有意義だったと思います。

当機構は、全国の教職員の皆様の学びに寄与できるよう取り組んでまいります。その先にある子どもたち一人一人の学びの充実に向けて。