幼児教育専門研修(研修参加者の声)
令和7年9月10日(水曜日)から9月12日(金曜日)までの3日間の日程で「幼児教育専門研修」を開催しました 。研修参加者にインタビューし、感想を伺いました。
本研修に参加した感想をお聞かせください。
私は保育園に勤務しています。園で働く中でも「対話を大切にする」ことを意識してきましたが、本研修においても対話中心の時間が多く、非常に有意義でした。冒頭のイントロダクションで「受ける研修から、求める研修へ」という案内があり、その時点で「来てよかった」と感じました。
印象に残ったことはありますか?
研修のテーマにもある「幼小接続」に関して、大きな課題があると感じています。幼児教育の担い手として、小学校の先生方に「今の幼児教育はこうなっているんですよ」と伝えたいという思いがありました。でも、どこか一方的に「わかってください!」という姿勢で臨んでしまっていたことに気づき、反省しました。
研修を通じて、まずはお互いの思いや現状、背景を理解し合うことの大切さを実感しました。たとえば、同じ動画を見て、それぞれがどんな学びを得たかを共有することで、「相手はこういう見方をするんだ」「自分はこう見ていたんだ」とすり合わせができ、調和が生まれるのだと思います。それぞれの思いを出し合って、「あぁ、そう思っていたんだね」と、お互いに思うことができたら、円滑な関係を築くことができるのではないかと感じています。
グループ対話の中で、ある方がご自身の考えや知識を熱心に共有される場面があり、少し戸惑いを感じることもありました。その経験を通じて、「こういう言い方をされると、こう感じるんだな」と気づきがあり、振り返ってみると、私自身も似たような伝え方をしていたかもしれないと、客観的に見つめ直すことができました。
とはいえ、そうした思いも、私自身の価値観によるものと捉えれば、相手に自分の考えを一方的に伝えることは難しいとも感じます。対話の難しさを改めて実感し、一人で考え込む場面もありました。
本研修を通じて、幼児教育の実践に対する見方に変化はありましたか?
私は本研修を通じて、「人とどのように関わっていくか」ということについて、すごく学びになったなと感じています。同じものを見ても立場によってとらえ方が違いますし、自分の思いだけを伝えても受け手にとってはしんどいことがあります。
今回の研修では「幼小接続」がテーマでしたが、園内でも同じようなことが言えると思います。職員それぞれが思いを持って保育をしている中で、後輩の指導をする際に、「自分の知識(思い)を教える」というスタンスでは、なかなか相手に伝わらないかもしれません。
まずは、相手が「なぜそのような行動をしたのか」を理解しようとする気持ちを持つことが大切だと思います。この気づきは、私自身の指導のあり方を見直すきっかけになりましたし、園内でもこうした視点を職員同士で共有しながら、より良い幼児教育環境を築いていけたらと思います。