令和7年度探究を支えるグループファシリテート力協働開発プログラムの実施について
令和7年8月4日(月曜日)~8日(金曜日)に、当機構(NITS)つくば本部およびオンラインにおいて、「探究を支えるグループファシリテート力協働開発プログラム(基礎編・実践編Aコース)」を実施しました。(参加者数67名)
本プログラムは、グループファシリテートの在り方について探究するための基本的事項等を共有する基礎編と、当機構の探究型研修のファシリテーターとして実践を通して探究する実践編からなります。
基礎編では、NITSが「研修観の転換」に向けてこれまで試行錯誤しながら開発してきた探究型研修におけるグループファシリテーターの役割や在り方について、全国の研修担当者等と協働的に学び、探究していきました。探究を支えるファシリテートとは何かについて、参加者自身の気付きと探究のプロセスを大切にした学びの場を創出することを目指しました。
研修参加者からは、
「語って語って、話をすることや伝えることは相手に理解してもらうことが目的だと思ってきましたが、今回の研修では、語れば語るほど、自分との対話を繰り返しているのだと気が付きました。なぜ、その言葉をかけたいと思ったのか。そこには自分のこれまでの経験やエピソードが大きく影響しているのではないか、という問いを基に考えていく中で、研修中のみならず休み時間や食事の時間に至るまで、同じグループの方々ともっと話をしたい、話を聞きたいという気持ちになり、不思議な感覚を覚えました。これが探究することなんだなと初めて理解できたように思います。また、今回初めてNITSの研修を受講しました。企画をされる方の思いや願い、迷いが伝わってきて、今後、私の教員人生の中でも大きく影響を与える二日間となったように思います。」
「研修に参加して、研修の時間以外も、ずっとテーマについて考えていました。ファシリテーターの在り方についてももちろんですが、「学びとは?」ということも自問自答しながらずっと考えていました。いままで、教師として、学びを提供する側のことばかり考えていましたが、フラットな目線で、自身も学ぶものの立場として、学びについて考えました。」
「大人は自分の思いや考えを変えにくいけれど、この研修を通してさまざまな先生方の思いにふれ、変わることを恐れない自分でありたいし、目の前の子どもたちとしっかりと向き合っていきたいと感じた。」
といった感想をいただきました。
当機構としましては、安心・安全な場づくりや丁寧な傾聴・見取りからの気付きの共有といった、学び合いを支えるグループファシリテート力の向上を目指し、それを通して、学び手の探究の長期的な展開を支え、全国の教職員の皆様の学びに寄与できるよう、取り組んでまいります。