「ニーズベースの研修支援モデルの構築と実装化に関する調査研究プロジェクト」中間報告書を公開しました。

NITSでは「ニーズベースの研修支援モデルの構築と実装化に関する調査研究プロジェクト」を実施しております。同プロジェクトでは昨年、「教職員の研修ニーズ調査」を2つの自治体の教職員を対象に実施しました。

調査ではまず、教職員の職務遂行に関わる各スキル(37項目)について、それぞれ「どの程度重要なスキルだと思うか」(必要感)、「どの程度活用できていると思うか」(能力感)を尋ね、両者のギャップを測定しました。ギャップが大きいほど、「重要だと思っているにもかかわらず、活用できている実感に乏しい」スキルであり、ここに一定の研修ニーズを見出すことができます。

そのほか、年代、役職、性別、勤務地による研修ニーズへの影響や、教職員が重要と考える学びの領域に関する自由記述の内容も分析・考察しています。いずれも、結果を単純に解釈することなく、その背景要因や考えられる可能性を丁寧に考察しています。その上で、教師とその学びに関わる多様な関係者が、調査の結果の解釈と理解を通じて対話的に課題を見出し、新たな方策の検討を進めることの重要性と有意性を報告書は強調しています。

「研修観」の転換に向けての重要なカギは、調査から得られた結果を各関係者間で共有し、その具体的な背景要因を協議することにこそあります。本調査報告書が、全国各地の教員研修ニーズの把握やその解釈のための協議の一助となれば、大変幸いです。

報告書全文については、ニーズベースの研修支援モデルの構築と実装化に関する調査研究プロジェクト(令和4年度~継続中)をご覧ください。