研修マネジメント力協働開発プログラム

NITSでは、教育委員会から派遣された特別研修員をはじめNITSに在籍する職員が「新たな教職員の学び」や「研修観の転換」について考え、探究していく時間である、「研修マネジメント力協働開発プログラム(通称:マネプロ)」を実施しています。

令和5年度より実施している本プログラムは、1年間の実施を経て、「探究型研修」の在り方の模索や、「NITSからの提案」の作成、NITSにおける研修作りの在り方に関わってきました。令和6年度も、昨年度から継続して参加している職員に加え、今年度から新規着任した職員も交えて進めています。

本プログラムは常に手探りで進めています。令和5年度に実施した内容を、必ずしも踏襲できるとは限らず、自分たち自身で学びの場を試行錯誤しながら作っていくことを大切にしています。そして、その試行錯誤と実践の中から、毎回学びが生まれています。

今年度最初の「マネプロ」の実施前には、「1年の期間考えを深めていた職員と、新規着任した職員の間で対話にギャップが生まれ、それが対話の深まりを阻害するのではないか」という懸念が生じていました。しかし、フタを開けてみると、2年目の職員が昨年度の自身の考えや視点を思い出しながら対話の場でうまく互いの考えを深めるパスを投げていたり、1年目の職員が自身の経験を基にした気づきや問いかけを行い、それをきっかけに2年目の職員があらためて自身の考えを問い直したりと、対話の場は十分に深まりました。

今年度は既に6~7回ほど実施しているマネプロですが、職員からは以下のような感想がありました。
「マネプロの中で、自分の経験を重ねながら資料を読む、対話の中で相手の言葉の裏側にある考えや思い、感情などを捉えながら話を聞くなどの経験をしたことで、自分の中に問いが生まれるプロセスが少し自覚できました」
「学びの時間を確保して取り組む大切さを改めて感じました。この研修時間が学校等でも意識的に確保され、変化を前向きに捉え、創造的に歩むことが風土として定着すればいいなと思いました」
「昨年度の記録を読み返すと、今の自分はずいぶんと格好つけなくなったように感じます。この場が安心して対話をできる場になったということかもしれません。考えている時間はモヤモヤして苦しいこともありますが、その中で腑に落ちたことはこれからの研修作りに生きてきます。今回、「対話」について新たなモヤモヤ(問い)が生まれました。これから存分に悩んでいこうと思います」

今年度も、NITS職員自身が「新たな教職員の学び」を体現できるよう、試行錯誤しながら学びの場を作り、発信していきたいと思います。