アクティブ・ラーニング授業実践事例

学校名:徳島県立城ノ内中学校・高等学校
教科等:5年外国語科(平成28年10月)
単元名:Lesson5 Amazing Tool

自分の意見や考えを即興で表現する力の育成

  • 興味や関心を高める
  • 互いの考えを比較する
  • 自分の思いや考えと結び付ける

実践の背景

  • 県のリーディングハイスクールとして、高い志をもって社会の平和と発展に貢献する人材育成をめざしています。
  • クラスの状況:理系クラスです。学習意欲は高く、生徒同士の関係は良好で、グループ活動にも積極的に取り組みます。しかし、多くの生徒が、英語で自分自身の意見や考えを即興で表現することに苦手意識を抱えています。

授業改善のアプローチ

  • 授業者は、上記「実践の背景」の状況から、生徒が即興で表現をしやすい環境整備と機会の設定を心掛けました。具体的には、ICTを活用し、映像や画像を即興で説明する練習や、対話するペアを何回も交代して繰り返し対話する活動、MCやreaciton maker等役割を明確にして英語での対話を促すグループ活動を取り入れました。

単元づくりのポイント

目標

  • 説明文を読み聞きし、重要な事実等を捉えることで全体の要旨を理解することができる。
  • 本単元の題材(動物による道具使用の特徴や動物の知能)に関心を持つとともに、人間が使用する道具について考え、英語を用いて自分の言葉で伝えることができる。

展開

全6時間

1

本単元で学習する文法事項(仮定法)や単語について、構造や意味を理解する。

2

part1を読んで、全体の要旨(動物の道具使用)を理解する。

3

part2の内容(動物による道具使用の特徴とその道具の多様性)を理解し、写真やキーワードを見ながら、自分の言葉(英語)で説明する。人間が使用する道具についてグループで意見交換する。(本時)

4

part3,4を読んで、グループで要約する。

5

前時で行った要約を発表する。

6

本単元の内容に関連した質問を作成し答えたり、意見交換したりする。

「主体的・対話的で深い学び」の視点からの授業改善

本時のねらい

英語を用いて動物による道具使用の特徴や、道具の多様性について自分の言葉で伝え合うことができる。

授業場面より

  • ①本時の内容に関連するニュースを視聴する

    本時の内容に関連するニュースを視聴する画像

    本時の内容「動物の道具使用」に関するBBCニュースを、まず映像なしで聞きました。
      聞く目的「ニュースのタイトルを推測」を明確にしたリスニングで焦点化した活動ができました。ペアで考えを交流後、BBCニュースの衝撃映像「車を運転する犬!」を見て確認することで、題材への興味関心が高まりました。

  • ②各自で読んだ文章の情報や考えを伝え合う

    各自で読んだ文章の情報や考えを伝え合う画像

    本時の内容に則した異なる文章を読み、ペアで情報や考えを伝え合い、質問に答えていきました。information gapがある活動なので、対話の必然性がありました。
      また、2列を1グループとして、活動ごとに時計回りに座席を変え、常に異なるペアで対話を繰り返すことで、表現する力を培いました。

  • ③他者の考えを理解する

    他者の考えを理解する画像

    本時の内容を発展させた問い「もし自分が22世紀の技術者なら、どんな道具を作りたいか」について考えます。各自考える前に、教師はモデルとしてインタビュー映像を提示しました。校長先生が登場する教師の演出で、生徒は衝撃を受けるとともに、見通しやゴールイメージを明確に持つことができました。

  • ④自分の考えをまとめ、グループで伝え合う

    自分の考えをまとめ、グループで伝え合う画像

    自分の考えをまとめた後、4人グループで交流しました。役割(MC、記録者、リアクション担当等)を明確にして活動しました。
      ・最後は評価の必然性や取り組みやすさを出すために模擬紙幣を使い他者評価をしましたので、意識的に話す・聞く・書くことができました。

報告者:研修協力員  鬼塚