カリキュラム・マネジメント指導者養成研修 12月17日

12月16日から12月20日までの5日間の日程で「カリキュラム・マネジメント指導者養成研修」を開催しています。 2日目の本日は、午前に大阪教育大学の田村知子教授による「カリキュラム評価によるカリキュラム改善」の講義を行い、午後に筑波大学の根津朋実教授と甲南女子大学の村川雅弘教授による「『カリキュラム・マネジメント』におけるカリキュラム評価の手法」の講義・演習を行いました。 受講者に本日の研修の感想を伺いました。 -財産・ノウハウを集め、全体で共有する 午前の講義は、カリキュラムの評価・改善についてお話いただき、たくさんの参考になる事例も紹介していただいたので、時が経つのも忘れて聞いていました。特に、館山市の小学校の事例では、たくさんの引き出しを備えたカリキュラム管理室に、それぞれの学年や先生が持っていた教材・教案などの財産・ノウハウを集め、全体で共有するという取り組みで、目から鱗でした。時間が少ない中でそれぞれの先生が作ったものを共有し、使ってみて良かったところや改善点をまた共有していくというのは、業務改善にもつながるため、自分でも取り組んでいきたいと思いました。 -子どもの姿や教師の暗黙知を「見える化」する 午前の講義では、「カリキュラム」と「教育課程」の違いについて、「カリキュラム」は子どもたちが実際に何を学んだのかということまで含んだ言葉であることが分かり、カリキュラム・マネジメントの取り組みを進めていくに当たっての認識を改めることができました。また、単元配列表を用いた事例は大変参考になりました。自校でも単元配列表を使って、めざす子どもの姿や教科横断的なつながりなどの教師の暗黙知を「見える化」し、その上で教員一人一人がそれらを意識することができるように、カリキュラムを評価し、改善をしたいと思います。 -目的や活用場面によって適したカリキュラム評価手法を使う 午後の講義では、カリキュラム評価の手法を学びました。カリキュラム開発やマネジメントのサイクルを成立させるためには、データに基づいた判断が必要であるため、そこでカリキュラムの評価が重要となります。今日は、カリキュラム評価の3つの手法を学び、演習でそれぞれの評価方法の比較を行いました。3つの評価手法はそれぞれ、項目が単純で評価しやすい、大枠を評価しやすい、課題を見やすいなどの長所があり、目的や活用場面によって適した評価手法があるということが分かりました。自校のPDCAサイクルを有効なものしていくため、どの評価手法の特性が適切か見極めながら取り入れていきたいと思います。