副校長・教頭等研修 9月30日

本日は、日本大学の藤平敦教授による講義「生徒指導の推進」と、FR教育臨床研究所の花輪敏男所長による講義「インクルーシブ教育の推進」を行いました。 受講者に感想を伺いました。 -生徒指導は問題が起こっていなくても行うこと 生徒指導は、未然防止・初期対応・事後対応の3層構造であるというお話がありました。うちの学校の生徒指導主事はとても熱心な先生で、学年があがる時期や行事が終わったあとなど、生徒が集う様々なタイミングで生徒指導とタイムリーな話題を絡めたお話をされます。何か問題が起こっていなくても、機会を見つけてはこまめに伝えていく、というやり方は、今思い返してみると、3層構造のうち、未然防止にあたるものだと思いました。また、彼のすばらしいところは、すべての教職員に対しても生徒指導の方針を明確に示すところだと思います。すべての教職員に共通の認識があると、若手であっても、同じ目線で生徒指導を徹底することができます。大事なことは、問題が起こっていない時であっても定期的に生徒指導を行うこと、かつ、それを全教職員が足並みを揃えて行うことだと思います。それが未然防止につながるのだと思いました。 -生徒が大人になった時のことをイメージできているか ASDの子どもが、大人になった時に「頭がいいのに評価されていない」と、個人をこえて社会全体への不満を募らせてしまうケースがある、ということを知りました。たしかにASDの生徒の中には、勉強が得意で、難関大学にも合格する子もいます。しかし、社会に出ると、勉強が得意かどうかよりも社会性があるかどうかのほうが重要視される、という場面がたくさんあります。社会に出てからはじめて、認めてもらえない・評価されないということを経験するのだと思います。「いいところを伸ばす」という教育方法がありますが、必ずしも「勉強ができることだけを褒め続ける」ことが正しいわけではないと感じました。その子が社会に出るときのことを考えて、得意・不得意や、こうすればできるという手法を本人自らが知ること(自己理解)が必要だと思います。将来の道を決めるのはその子自身ですが、自己理解を深める手助けをすることは、学校教育でできると思いました。