学校組織マネジメント指導者養成研修 9月3日

9月2日~6日の間、「学校組織マネジメント指導者養成研修」を開催しています。 2日目である本日は、国士舘大学の北神正行教授による講義・演習「学校ビジョンと戦略(1)(2)~管理職とリーダー教員にとってのマネジメントの課題~」、茨城県教育庁高校教育課の谷津勉課長補佐による実践発表・協議「学校組織の活性化」、岩手県大槌町立大槌学園の松橋文明学園長による実践発表・協議「学校と地域の連携・協働」を行いました。 受講者に感想を伺いました。 -学校が変わらなければいけない理由とは 組織マネジメント3つの視点「変わる・見つける・つなぐ」について考えさせられました。スマートフォンの普及やAI技術の進歩など、私たちが子供の頃と比べて社会は大きく変化しており、教科書だけでは教えきれない、学校の教員だけではサポートしきれないのではと感じるようになりました。多様な人とつながりを持つよう学校が変わっていかなければ、学校の教育力や教師の質を高めることはできないのだと気づきました。心理や福祉などの専門スタッフと協働し生徒のケアを強化したり、地域のお年寄りと交流し違う世代の人生観や時代の流れを学ぶ機会を設けたりと、多様な人とのつながりを築いていきたいです。 -自分の持つ知識を若い世代に残していきたい 私たちが若い頃は、「見て盗め」が当たり前で、まずは先輩や上司の行動をまねてみて自分なりのやり方を見つけていましたが、最近の先生はそうではなく、きちんと知識や情報を言葉で伝えなければ育たないと感じています。「暗黙知を顕在化させ教師間で共有することが学校システムと指導の質の維持・向上につながる」と実践発表でもありましたし、個人の中に蓄積された知識を皆ではき出し、ちょっとしたマニュアルといいますか、基本パターンをつくって後世に引き継ぐべきだなと思いました。そういうものが教師間で共有されていれば、「あの先生はこうしてくれたけどこの先生はなにもしてくれない」といった教師による対応の違いが生まれにくく、生徒がより平等でいられるのではないでしょうか。もちろんマニュアルをつくったとして、それがいつもあてはまるという保証はないので、失敗事例も共有してどうすべきかを皆で考えていきたいと思います。 -スクールアイデンティティ「SI」で学校目標の見える化を 実践発表の学校改革でSIの構築が肝となっていましたが、SIという言葉は、公立学校で勤務している私には馴染みのない言葉でした。私立学校ではよく耳にするそうで、私立学校の先生曰く、学校目標をSIとして言語化し図に表すと、学校の目指している姿がはっきりと見え、教員の意識向上につながるそうです。またSIがあれば、新しく着任された先生や生徒たちだけでなく、保護者の方や地域の方にも、自校の特徴や他校との違いがわかりやすく、自校への理解が得られるきっかけになるのではと思いました。さっそく自校に戻ったら皆でSIを考えてみたいと思います。