中堅教員研修 8月21日

本日は、午前に東京聖栄大学の有村久春教授による講義・演習「スタッフ・マネジメント」を行いました。 受講者に感想を伺いました。 ―即実践できるアプローチ方法 生徒役と先生役に分かれて、「誰にも言わないでほしいんだけど、実は、Aさんとケンカしてしまった。ごめんねと言いに行ったのに無視された」というシチュエーションで、ロールプレイング体験を行いました。そこでの発表者のアプローチ方法がとても参考になりました。「最近元気なさそうだけど、何かあった?」のように、相談をしてきた生徒の「誰にも言わないでほしい」というお願いを守りながら、オブラートに包んだ言い方でAさんから話を聞くことや、相談をしてきた生徒に「あなたも悪いと思ったんだよね?」ともう少し踏み込んで話をして、「どうしたらAさんの気持ちを聞けるかな?先生も一緒に考えてみるよ」と、寄り添いながら、相談をしてきた生徒本人にももう一歩を踏み出してもらえるような対応が可能だと思いました。 私は生徒指導担当をしているため、相談を受ける場面も多いので、学校に戻ってから即実践していきたいと思いました。 ―共通感覚の大切さ 話を受け止め、共感し、「それで?」のように話を一歩進めながら聴くことで、相談者はわかってもらえると感じることができます。相手の言葉をそのまま繰り返したり、「例えていうと?」と話を掘り下げたり、「どのように感じているの?」と感情を問うことで、相談者は気持ちを整理することができます。「○○ができたんだね」と事実をそのまま伝えたり、「すばらしいね」とほめたり、一緒に喜ぶことで、相談者の理想自己と現実自己を一致させ、自立解決できるようにすることが大切だとわかりました。 ―生徒に学ぶマネジメント 経営的視点からの教員の指導として、4管理2監督、ハインリッヒの法則、オッカムの剃刀、ゆでガエル論という例が挙がりましたが、どの考え方も初めて知るものでした。新たな考え方を知り視野が広がったため、今後の活動に役立てていきたいと思いました。 また、授業中の問いの応答から「自己決定」、学級活動・生徒会の活動から「合意形成」、部活動等の課外活動から「成就体験」、仲間との語らい・遊びなどから「対人関係」など、生徒の学習行動からもマネジメントを学ぶことができるということがわかりました。その際の教員のアプローチとして、カウンセリング感覚、アサーション、ロール・プレイング、アンガーマネジメント、メタ思考が大切という話がありましたが、導入で行った4人でのグループワークで「いつも当たり前だと思っていたことが、他の先生からすごいといってもらえて誇らしく思った」という感想に対し、これがメタ認知だと有村教授から説明があったので、イメージがしやすかったです。