人権教育指導者養成研修 7月18日

本日は、「校内研修プログラムの作成」「学校としての人権教育の組織的な取り組み」「新学習指導要領を踏まえた人権教育の指導方法」の3つの部会に分かれ、演習を行いました。 受講者の皆さんに感想を伺いました。 -日頃の活動を人権感覚の視点から見直していきたい 班ごとに校内研修プランを作成し、発表を行いました。 その中でも、日頃の活動から見直し、教職員の人権感覚を高める研修プランがとても参考になりました。 例えば、朝の健康確認の時に「●●ちゃん」「△△くん」「■■さん」と敬称の使い分けをしたりあだ名を使ったりしている場合があります。教員は親しみを込めるために呼んでいたとしても、子供達の中では無意識な区別が発生します。掃除の時、男子に重いものを、女子に軽いものを持たせることも、体力を思いやってのことだとしても、男女の区別を植え付けてしまいます。 朝礼、休み時間、給食、席替え、係活動、部活動など、日々の活動の中でも「当たり前にやっているけど、本当に良いのかな?」ということがあると思います。人権感覚を持っての見つめ直しはとても大切だと思いました。まずは事例に基づいたチェックリストを作り、職員会議の10分を使って定期的に見直しをしていきたいです。 -環境整備や研修の導入など、取り入れられるところから進めていきたい 様々な研修プランの中で、すぐにでも取り入れられそう、と思ったことが2点ありました。 1点目は教室内の環境整備です。掲示物は全員分あるか確認すること、貼り方に配慮すること、コメントを入れる際は各子供の分量に違いを出さず、子供を認め励ます内容を意識づけることなどがあげられます。ちょっとの工夫で変えることが出来そうで良いと思いました。 2点目は、校内研修の在り方です。一方的に説明されるというイメージを持っていて、研修に対するモチベーションが低い教員もいます。まずは課題設定のため「自分の周りで困ったことはないか」という問いかけを行い、双方向的な研修にしていきたいです。話を聞きながら、子供の顔が頭にうかぶような研修作りをしていきたいです。 -管理職を主導とした、人権意識を備えたチーム作りを行っていきたい 今回の発表では、教育委員会や教育センターの立場からどういった研修プランが必要か考えました。 まず、現状の課題として、各都道府県の人権担当者研修が各学校の取り組みに生かされていないということがあるかと思います。管理職への理解・協力を求めることと、校内の人権教育推進リーダーの育成を行い、人権教育チームをつくることが必要だと考えました。 管理職には、職員室の中で雑談タイムを設け、何でも話しやすい雰囲気を積極的に作ること、推進リーダーについては、教育委員会研修を春と冬に行い、春に理論を学び、夏秋で理論を踏まえた実践を行い、冬に実践報告をするといったプログラムをつくり、活動を促すことが大切だと考えました。 それに加え、普段の教科に人権を意識させられる教材を盛り込めれば、現場の負担感の軽減にもつながると考えました。 今回色々な県の人と課題を共有しあい、たくさんの研修プランを持ち帰ることが出来たのが一番の収穫でした。