教職大学院セミナー 2月22日

2月21日、22日の2日間、教職大学院教職員研究セミナーが行われました。 平成27年7月、日本教職大学院協会と教職員支援機構は連携協定を締結し、教員養成および研修の高度化を目指して、様々な取り組みを進めてきています。締結から3年が過ぎ、両機関の今後の連携のあり方について協議する時期に来ています。 都道府県、政令指定都市の教育委員会は教員育成指標とそれに基づく研修計画を定めることなった際、関係大学等と協議会を設置し、多くの教職大学院が関与しました。このことは教職大学院と教育委員会の連携を深めるきっかけとなりました。そこで、今回のセミナーでは、全国の教職大学院教職員が一堂に会し、教職大学院と教育委員会の連携のあり方について協議することをねらいとしています。 本日は、兵庫教育大学、岡山大学、千葉大学による教職大学院の事例発表と、文部科学省の柳沢好治教育人材政策課長による講義を行いました。 受講者の皆さんに感想を伺いました。 -免許切り替えなど、具体的かつ実効性のあるモデルケースを知ることができた 「昨年4月から教職大学院に赴任し、様々なことを学びながら業務を行ってきました。今回のセミナーで特に印象に残っているのは、千葉大学の事例発表です。本学では、これまで免許切り替え等に関して、個別対応をとってきた経緯があります。しかし、千葉大学では、単位互換や二種免許から一種免許への切り替え等がシステム化されているという、具体的かつ実効性のある事例を伺うことができました。千葉大学と本学は、規模や仕組みが非常に似ていることもあり、とてもよいモデルケースを知ることができたと感じています。戻ったら、このセミナーで得た情報を整理し、本学にどのように取り入れることができるか、検討していきたいと思っています。」 -教育委員会や教科専門教員と連携し、教職大学院を活性化したい 「本学の教職大学院の強みや課題については理解していましたが、井の中の蛙になっていないかという視点でそれらを見直す機会を得られたことが大きな収穫でした。他大学の事例発表から、本学と共通する部分やより先進的な取り組みなどを知ることができました。特に、最近設置された教職大学院と、教育委員会との連携や機動のよさには驚くと同時に、ぜひ本学にも取り入れたいと思いました。 また、講義の中にあった「今後は教科専門教員にも教職大学院に関わっていただかなければならない」というお話は、まさに本学が取り組んでいる部分でもあります。教科専門教員の先生方に教職大学院の意義を充分理解していただけるよう調整しつつ、働きかけていきたいと考えています。」 -現場の視点で、教職大学院に新しい提案をしていきたい 「教育委員会という立場で参加いたしました。本日の事例発表の中に、「教職大学院での単位取得によって免許の切り替えを可能に」とのお話がありました。免許切り替えを希望する人材が持つ豊富な教職経験を活かせる学びの場として、教職大学院が開かれる可能性に、非常に期待を持ちました。 また、私は現在、初任者研修の担当をしております。そのため、教職大学院の講義と初任者研修のつながりをどのように持たせるかという点にも関心を持っています。小中高の連携が大切であるのと同じように、教職大学院修了後には社会人への“つながり”を意識して研修を行うことが必要だと思います。教育に対する、現場ならではの新しい切り口を提案できるよう模索したいと考えています。」