生徒指導指導者養成研修(後期日程) 1

生徒指導指導者養成研修の後期日程が、12月3日(月)から始まりました。 本研修は、「喫緊の課題を解決するための理論習得及び実践的力量の向上」、「生徒指導におけるマネジメント力の向上」を図り、生徒指導を核とした学校運営を推進できる研修指導者の養成を図ることを目的として、7月2日(月)~7月6日(金)の5日間で前期日程を行い、12月3日(月)~12月5日(水)までの3日間で後期日程を行います。 http://www.nits.go.jp/training/002/003.html 2日目である本日は、兵庫教育大学の池島徳大特任教授、愛媛大学の平松義樹教授、日本教育カウンセラー協会の藤川章理事、文教大学の栁生和男教授、関西外国語大学の新井肇教授による「生徒指導事例研究(1)(2)」を行いました。 受講者の皆さんに本日の感想を伺いました。 -課題解決への取り組み方の工夫が興味深かった 「本日の事例研究では、具体的な事例をもとに情報を整理、分析し、具体的な課題とその解決までの筋道を学ぶことができました。 グループで協議をする中で、都道府県や市町村、各学校によって、課題解決への取り組み方に共通点もあれば、独自に工夫された対応を行っているところもあり、大変興味深かったです。 例えば、いじめ事案が発生した時の対応策として、『校務パソコンに5W1Hを必ず入力する』ことを徹底している学校があることを知り、とても良い取り組みだと思いました。そのようにデータベース化しておくことで、教員全員が共有することができ、次年度以降にも繋がると思いました。 勤務先に戻ったら、早速本日学んだことを活かし、今後の課題解決に繋げていきたいと思います。」 -組織的な対応を行う必要性を理解する 「グループで協議を深めていく中で、『いじめ事案が発生した際に、それを共有するのが遅れることで、適切な対応ができない場合がある』という話がありました。 まずは、『どんな場合にどんな対応をする必要があるのか』について、それぞれの立場の人が理解しておく必要があると思いました。 勤務先に戻ったら、私は教育委員会に勤めているので、学校訪問を行う際に、本日行った事例研究の内容を紹介することから始めたいと思います。 まずは様々な事例を知ることで、解決や支援の方法を具体的に学ぶことができ、自校の対応との比較、検証にも繋がると思います。また、それぞれの立場の役割を理解することで、組織的な対応を行う必要性についても、実感することができると思います。」 -主体的かつ意欲的に事例研究に臨む 「インシデント・プロセス法(※)という手法は、大変有用だと感じました。 問答によって情報を収集し、徐々に全容が明らかになっていくことで、質問する側も答える側も、主体的かつ意欲的に事例研究に臨むことができます。 勤務校に戻ったら、学校でのケース会議や校内研修で、ぜひこの手法を取り入れてみたいと思います。こうした手法を積極的に取り入れていくことで、『分からないことはどんどん聞く』という姿勢の涵養にも繋がり、悩みなどの抱え込みを防ぐことにも繋がっていくと思います。」 ※インシデント・プロセス法…事例研究法の一種。事例提供者は、全容を話すのではなく、発端となる小さな出来事(インシデント)だけを提示する。参加者は、質問することによって、その出来事の背景や原因となる情報を収集し、それに基づいて問題を分析し、対策を考える。 5日(水)は、「生徒指導事例研究(3)」「生徒指導に関するマネジメントの推進(1)(2)」を行います。