言語活動指導者養成研修

言語活動指導者養成研修が、11月27日(火)から秋田県総合教育センターで始まりました。 本研修は、学習指導要領に基づいて、児童生徒の発達の段階を踏まえた言語能力の育成を図るために、国語科を要としつつ各教科等の特質に応じた言語活動の充実に向けて取り組むべき方策や最新の情報について必要な知識等を習得し、各学校や地域における本研修の内容を踏まえた研修のマネジメントを推進する指導者の養成を図ることを目的として、11月27日(火)~11月30日(金)までの4日間、講義・演習等を行います。 http://www.nits.go.jp/training/002/015.html 2日目である本日は、午前に文部科学省初等中等教育局の大滝一登視学官による講義「言語活動の充実の在り方及び研修の進め方」を行い、その後校種別部会に分かれ、同じく大滝一登視学官、文部科学省初等中等教育局教育課程課の菊池英慈教科調査官、杉本直美教科調査官による研究協議「各学校種における言語活動の充実について」を行いました。 午後は横浜国立大学の髙木展郎名誉教授による講義「言語活動の充実とカリキュラム・マネジメント」、教職員支援機構の研修プロデューサーによる研究協議「各地区・各学校における研修企画案の作成及び協議」を行いました。 受講者の皆さんに本日の感想を伺いました。 -「言語活動で子どもたちに何を身につけさせるのか」という意識を常に持つ 「言語活動が子どもの資質、能力を高めるのにいかに有効か、ということを、改めて実感しています。 私の勤めている地域の学校では、『話し合い活動』などを取り入れてはいるものの、どうしても言語活動が形骸化している様子があるのも否めません。 しかし本日の講義を聴いて、教師が『言語活動で子どもたちに何を身につけさせるのか』という意識を常に持つことで、言語活動の有用性は全然違ってくると思いました。そうした意識を持つことで、授業の指導目標に加え、読む力、書く力、話す力も一緒に身につけさせることができると思います。 私は指導主事を務めているので、勤務先に戻ったら、言語活動の有用性と、それを活かすための教師の意識について、市内の教職員に伝えたいと思います。」 -言語活動そのものが目的化してしまうことがないよう常に教科の目標を意識する 「言語活動は、それ自体が主目的であるというよりは、当該教科等の目標を実現し、各教科等の資質・能力を育成するために、充実を図るべき活動です。なので、活動そのものが目的化してしまうことがないよう、注意する必要があると思いました。 『説明する』『議論する』といった同じ言語活動を設定しても、それぞれの教科等の目標を実現するためには、題材や形態は異なってきます。活動が目的化してしまっていないかを確かめるために、生徒の立場になって考えてみたり、実際に自分がその活動を行ってみたりすることも大事だというお話を聴き、確かにそのとおりだと強く実感しました。 言語活動が活動ありきにならないよう、常に教科の目標を意識することを忘れないようにしたいと思います。」 -目標ありきで授業を設計する取り組み 「グループに分かれて行った演習では、他県の取り組みや素晴らしい実践を聞くことができ、大変勉強になりました。 例えば、ある学校では、『授業の逆向き設計』という取り組みを行っていました。『教えなければいけない内容があるから授業を行う』のではなく、まずゴールを設定して、その目標を達成するためには何を教えるのか、どうやって教えるのか、というように、目標ありきで授業を設計する取り組みです。 そうした取り組みを行うことで、授業内容や指導方法が形骸化することなく、目標に向かった意味のあるものになると思います。 私は現在、教職大学院に通っています。勤務先に戻ったら、まずは大学内で本日学んだことを発信し、次年度に現場に戻った際には、校内研修等の場で多くの教職員に伝えていきたいと思います。」 29日(木)は、「言語活動の充実に向けた学校全体のカリキュラム・マネジメントプラン作成コース」「各教科等の学習指導計画作成コース」に分かれてのコース別演習を行います。