副校長・教頭等研修 1

「教職員等中央研修(第3回副校長・教頭等研修)」が、今週から始まりました。 本研修は、学校経営力向上のための高度で専門的な知識等を習得させ、各地域の中核となる副校長・教頭等を育成することを目的として、11月5日(月)~11月16日(金)までの2週間、講義・演習等を行います。 http://www.nits.go.jp/training/001/002.html 5日目である本日は、午前に国立特別支援教育総合研究所の星祐子上席総括研究員による講義・演習「インクルーシブ教育システムの構築」、午後に早稲田大学の河村茂雄教授による講義・演習「メンタルヘルスマネジメント」を行いました。 受講者の皆さんに本日の感想を伺いました。 -一人ひとりへの支援の在り方を学校全体で考えていきたい 「インクルーシブ教育について、全国的な動向から現場の実践に関わるものまで、大変勉強になりました。 特別支援学級に在籍している児童の、個別の教育支援計画を見直し、現在行っている合理的配慮の妥当性や、通常学級で行える配慮の可能性などについて、再検討したいと思います。 また、私の地域では、特別支援学級の児童と通常学級の児童が交流する『交流教室』を行っていますが、授業の内容に応じて適切に交流の機会を設けることで、通常学級で支援を必要とする児童を、学習面でサポートすることにも繋がると思います。 勤務校に戻ったら、本日学んだことを職員と共有し、一人ひとりへの支援の在り方を学校全体で考えていきたいと思います。」 -具体的な状況を想定し、意図を持った手立てを行う 「支援を必要とする生徒に合理的配慮を行う上で、ただ漠然と環境を整備するのではなく、具体的な状況を想定した上で、意図を持った手立てを行うことが大事だと思いました。 例えば読み書きが苦手で板書が難しい生徒には、『板書計画を印刷して配付する』『デジタルカメラで板書を撮影する』『ICレコーダーで授業中の教員の説明を録音する』などの手立てが考えられます。 そうした具体的な支援の手立てについて、国立特別支援教育総合研究所が運営する『インクルDB(インクルーシブ教育システム構築支援データベース)』で様々な実践事例を検索できることを知ったので、こうしたデータベースを活用しながら、現場の教職員にも伝えることで、実際の授業に活かしていきたいと思います。」 -教職員の心の状態に気を配り、何気ない声かけなどを行っていきたい 「午後の講義では、教職員のメンタルヘルスについて理解を深めることができました。 教員を年代別にいくつかのタイプに分類し、それぞれのタイプを理解することで、どのタイプがどんな時にメンタルを崩しやすく、どんな時に援助を必要としやすいのかを、把握できると思いました。 『子ども支配タイプ』や『独りよがりタイプ』などは、自分も含めて誰もが陥りやすい状況でもあるため、管理職として教職員の状況をいかに見極めるかが問われると思いました。 勤務校に戻ったら、改めて教職員の心の状態に気を配り、何気ない声かけなどを行っていきたいと思います。また援助を必要とする職員に対しては、手遅れになる前に、改善に向けて具体的な対策を考えていきたいと思います。」 12日(月)は、「チーム学校の構築」「地域の教育活性化とスクールリーダー」の講義・演習を行います。