人権教育指導者養成研修 2日目

本日は、元大阪市立大空小学校校長 木村泰子講師による講義・課題協議「みんながつくるみんなの学校」、宝塚大学日高庸晴教授による「学校で配慮と支援が必要なLGBTの子どもたち」、事例発表・協議・演習「人権教育推進上の課題と改善策等についてー『人権教育の指導方法等の在り方について[第三次とりまとめ]等を踏まえてー』を行いました。 受講者のみなさんに本日の感想をうかがいました。 -「人権とは何か」をみんなで考えるきっかけにしたい 「日高講師から、『LGBTは20人に1人とも言われる数で存在する』」と伺い、非常に驚くとともに、性に関する悩みを抱えていても人に話すことができず、不登校になってしまう子がいるという可能性があることについて、自分自身の認識が薄かったことに気づかされました。 教師がこうした悩みに対して、正しい知識や認識を持たないまま対応するのと、しっかりとした見識があって臨むのとでは、全く違うと思います。 私が勤務している県では、LGBTについての認識が、まだ充分に浸透しているとは言いがたいのが現状です。まずは県の教職員の研究会の席などで、今回学んだことについてお話しし、『人権とは何か』をみんなで考えるきっかけにしたいと考えています。」 -多様性を尊重する環境を整備する 「LGBTについては、最近取り上げられるようになってきましたが、実際に学校現場でどのように対応するべきなのか、手探り状態でとても難しい問題だと感じていました。 講義では具体的なデータを挙げながら、事例についてお話いただきました。 LGBTの子どもたちが過ごしやすい環境にするには、まず、教職員やクラスの仲間など、当事者を取り巻く人々がLGBTへの理解を深めること、当然ながら、本人にカミングアウトを強制してはいけないこと、保護者の思いにも配慮しなければならないことなど、より具体的に何をすべきかをつかむことができました。 カミングアウトがいじめや自傷行為につながりかねないことを考えれば、慎重に、時間をかけて、LGBTの子どもたちが過ごしやすい多様性を尊重する環境を整備する必要があります。 私の勤務している市では、人権の研究実践報告会が開催されることになっています。今回の研修で得た内容を、そういった場で共有したいと考えています。」 19日は、演習「学校における人権教育の改善・充実についてー『人権教育の指導方法等の在り方について[第三次とりまとめ]』等を踏まえてー」を行います。