中堅教員研修 7日目

本日は、午前・午後を通して、茨城大学の加藤崇英准教授による講義・演習「マネジメントの実践」を行いました。 受講者の皆さんに本日の感想を伺いました。 -職員間で共有できるビジョンを作っていく 「講義の中で、SWOT分析を行いました。学校を客観的に分析し、自校の弱みを強みに変える方法、課題の解決策・実効策を検討するための材料を洗い出しました。客観的に見直すことで、今まで具体的に考えてこなかった課題が見えてきました。 その現状を踏まえた改善策・実効策を考える時間では、『今後、学校をどうマネジメントし、生徒達にどのような力を身につけ、育ってほしいか』というビジョンの設定が、教職員一人一人異なっているという課題について考えました。担当する学年や校務分掌によって、見える視点や持つビジョンが少しずつ異なっています。その中で、どうやってリーダーシップをとってビジョンを共有していくかを、グループで話し合いました。 また、リーダーシップを満たす要素として、「組織の課題をよく把握している」「課題への対応策を考えられる」「周りを説得し、協力して課題への解決策を実行できる」「課題が解決したことを周りと喜ぶことができる」といったことを学びました。 まだ、今の自分はリーダーシップをとる力は十分ではないと思いますが、まずは、『自分にできることから』という視点で、今回考えた『互いのビジョンを話し合う時間を設け、職員の間で共有する』という実効策を実践し、同じ思いを持った仲間を増やし、協働して今後の学校経営に取り組みたいと思います。」 -振り返りを大切にし、スクラップ&ビルドに取り組む 「私が勤務している県では、知事が力を入れていることもあり、比較的昔から、『マネジメント』という考え方が求められています。 私も、マネジメントに関する様々な研修をこれまでにも受けており、これまで勤めてきた学校でも、その学びを活かして、学校の強みや弱みの分析や、実効策の検討、中長期的な視野に立ったプランの設定の実践などしてきたつもりですが、最近はマネジメントをする立場から離れていたため、久々にマネジメントについて考え、SWOT分析を通じて客観的な学校の分析や評価をした時間でした。 私の今の勤務校は、地域の事業との連携や、学科の再編、特色有る教育活動と実績作りなど、さまざまな取組を実践することで生き残ってきた学校です。現状の要望や課題に対応して取組を増やしてきたので、日々の業務が多忙化し、振り返りが充分にできていないという課題があります。仕事をどんどん増やすばかりの「ビルド&ビルド」になっています。新たなことをどんどん実践する一方で、形骸化してしまった取組の廃止や、より良い形に縮小する、いわゆる「スクラップ」する、という部分が実践できていません。 今日の講義・演習を受けて、この現状を変えるためにも、学校のミッションを明確にして、取組を精選するべきだと強く感じました。 勤務校に戻ったら、今回活用したSWOT分析やクロス分析という手法も活用しながら、より良い形に「スクラップ&ビルド」ができるよう、働きかけていきたいと思います。」 明日は、午前に講義・演習「リスクマネジメント」を、午後に演習・協議「スクール・コンプライアンス」を行います。