幼児教育研修 最終日

10月31日から3日間の日程で行った「幼児教育指導者養成研修」が本日最終日をむかえ、111名が修了証書を手にしました。 午前に、国立教育政策研究所幼児教育研究センターの掘越紀香 総括研究官による講義・演習「幼児期の教育の質向上の重要性について」、次世代型教育推進センターの大杉昭英上席フェローによる講義・演習「新しい時代に対応した教員研修の在り方」、午後に、松蔭大学の山下文一教授の講義・演習「幼児教育を推進するリーダーとして 研修の企画・立案の在り方」を行いました。 受講者のみなさんに本日の感想を伺いました。 「掘越講師の講義・演習で、子供が活動する姿から学びを捉える研修の手法を学びました。子供たちの活動の写真や作品、子供たちの言葉や会話の記録を活用して、意見交換を行うことにより、子供の学びや興味関心、次の保育の方向性が共有でき、教員の学び合いが深まることが理解でき、ぜひ園内の研修等で活用してみようと思いました。意見交換では、正解や意見の一致を求めずに多様な意見をつき合わせたり、すり合わせたりすることによって、自分の考えを再構築することにつながるということで、教員の多面的な見方を育むためにも有効であると考えます。」 「『社会に開かれた教育課程』という視点について、これまで、どうしてもイメージしにくいものでした。ですが、日々の活動を教師が写真や記録にとどめ、一連の活動の流れを学びの軌跡として集約し、展示・公開する「ドキュメンテーション」という手立てを学び、「地域を巻き込んだ」保育へのイメージが少しずつわいてきました。こうした記録を展示・公開することにより、子供たちにとっては自分の活動を振り返るための資料となり、保育者には子供の活動を発達研究として展開するための資料となります。そして何より、フリー参観などで保護者に見てもらうことによって、幼児教育の学習について保護者に理解いただき、保育者と保護者の協同をうながすツールになることが認識できました。こういうふうに地域に広めていけばいいのか、と気づきを得ることができ、とても有意義でした。現場に戻ったら「ドキュメンテーション」の意義を伝え、作成に取り組もうと思います。」 「『新しい時代に対応した教員研修の在り方』の講義・演習で、集団や組織の目標を明確にする研修手法である『ダイヤモンド・ランキング』を教えていただき、とても参考になりました。それは、グループのメンバーがそれぞれの意見などを出し合い、類型化して9つにまとめ、優先順位を決めてダイヤモンド型に並べます。そして、グループごとに理由の検討や再整理を行うというものです。このダイヤモンド・ランキングを園内研修に導入して、職員間で「この時期にこの場面で子供たちにどんな力を身につけさせたいか」、「子供の年齢ごとに大事にしていきたいことは何か」といったねらいの共有を図るツールとして活用していこうと思います。」 6日からは、教職員等中央研修「第3回副校長・教頭等研修」がスタートします。