学校組織マネジメント研修 初日

本日より、「学校組織マネジメント指導者養成研修(第2回)」が始まりました。本研修は、9月に開催した第1回に続く2回目で、全国から106名の受講者が集まり5日間の研修に臨みます。 初日である本日は、オリエンテーションと開講式に続き、文部科学省初等中等教育局の木村直人参事官による講義「政策に見る新しい学校経営の動向」、午後に株式会社イマージェンスの桑畑英紀代表取締役社長による講義「経営理念の構築とリーダーシップ~人と組織を活かした学校経営~」およびNITS職員による協議「学校組織マネジメント上の課題の分析」を行いました。 受講者のみなさんに初日の感想を伺いました。 「木村参事官の講義では、学習指導要領を含めた今後の教育施策の方向性や学校組織マネジメント、コミュニティ・スクールの在り方についてわかりやすく解説していただきました。特に印象に残っているのは、コミュニティ・スクールを推奨することが多忙感の解消につながるというご指摘でした。コミュニティ・スクールにおいて、地域や保護者の方々にも業務を割り振ることによって、教職員の業務を減らし、学校内の働き方改革につながるという視点が新鮮でした。たとえば、割り振ることのできる業務として、地域のパトロールがあります。学校をとりまく地域の交通安全や不審者情報などはこれまでも共有していましたが、地域や保護者の方自身で行うことにより当事者意識を持っていただくことにつながると思います。自分自身の住む地域の安全を自らの目で見守ることができるとともに、教職員の業務を減らすことができるというWin-Winの関係を築いていけるので、実践していきたいと思っています。」 「午後の桑畑講師による講義は、『何を成し遂げたいか、自問自答すること』が重要だというお話が印象に残っています。これまでは、何となく与えられている仕事をこなしているという意識でしたが、これからは自分が仕事で成し遂げたいと思うことは何かをまとめ、目標を鮮明に描き、ひとつの業務にあたるごとに自分自身を振り返るようにしていきたいと思います。 また、管理職でありリーダーでもある組織の長は、組織のメンバーを感化する「感化力」が必要だという言葉も印象的でした。自分自身の目標のみならず、組織全体の目標やビジョンを明確に他の人に示すにはどうしていけばいいか、5日間の研修でじっくり学んでいきたいと思っています。」 「グループ協議の中で、校務の多忙化について、それを改善しようとして逆に多忙感をうみだしてしまうというジレンマがあり、対応が難しいという話題が出ました。例えば、私の地域では校務支援システムという、校務に必要な情報をデータ化して、登録すればどこからでも見られるようなシステムを導入しています。これまで手作業で行っていた業務をデータ化できることにより多忙感を減らそうとした取組なのですが、はじめのうちは操作になれず、逆に多忙感を増やしてしまう結果となってしまいました。数年たってやっと軌道にのってきましたが、まだまだ改善の余地はありそうです。 また、業務柄、限られた時間で業務をこなすという意識が高くない教職員が多いことに加え、業務の性質的にゴールを設定しにくく完了の線引きをしづらいものが多いという課題もあります。 こうした状況の中で多忙感を減らすためには、前述のシステムの導入のみならず、働いている教職員の意識の持ち方も重要になってくるかと思います。一人ひとりの意識を改革するために、どのように働きかけていくのか、研修を受講しながら考えていきたいです。」 24日は、講義「学校ビジョンと戦略」および実践発表・協議を行います。