人権教育研修 初日

小・中・高等学校の教諭や教育委員会等の指導主事ら138名が参加する人権教育指導者養成研修が始まりました。この研修では、児童生徒の人権を尊重する態度を育成するために必要な知識等を習得し、各学校や地域において本研修の内容を踏まえた研修のマネジメントを推進する指導者の養成を図ります。 本日は午前に文部科学省初等中等教育局児童生徒課の生方裕課長補佐による講義「人権教育を取り巻く国の動向等について」、内閣官房拉致対策本部事務局の郷路健二参事官補佐による講義「北朝鮮当局による拉致問題等について」、法務省人権擁護局付・栢分宏和氏による講義「本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律等について」を実施しました。 午後からは、上越教育大学大学院の梅野正信教授による講義「国内外の動きと学校における人権教育」、演習「人権教育推進上の課題と改善策等について」を行いました。 受講者のみなさんに本日の講義・演習の感想を伺いました。 「自分の人権教育にキーワードを見いだし、芯の通ったものにしようという指摘が参考になりました。なぜ人権教育が必要なのか、教員は何を思って教えるのかをこの研修で明確化し、他の教員に伝えていけるようにしたいと思います。学習指導においても、生活指導においても、教育の根底には人権意識があるということを念頭に置いていかなければならないと思いました。」 「私学教員ということもあり、他の学校の動向について知る機会が今までなかなかありませんでした。今回の演習ではそれぞれが抱えている問題と取り組みについて協議をし、公立私立ともに事例を集めることができました。帰って今すぐにでも実践したいという気持ちになりました。他にも、地域が違えば人権問題も異なることや、市によっては年に何回も人権教育の勉強会を開いているところがあるということがわかり、とても興味深かったです。」 「私は協調学習を通していかに人権教育を行うかについて学ぶために参加しました。現在、所属自治体全体で東京大学の提案している知識構成型ジグソー法を用いた教育を行っています。この手法は、子供達が話し合うことで意見に深みが出たり、話し合い協力することで生徒の仲間意識と人権意識の高まりにつながったりするのではないかと思っています。この4日間でたくさんの先生方とこの方法を紹介して意見交換をし、学びを深めていきたいです。」 12日は、LGBTの子供達に対する配慮などを学び、人権教育推進上における課題討議を行います。