生徒指導研修 6日目

本日は、午前に選択講義として、大正大学の玉井邦夫教授による「児童虐待防止に向けた取組」、及び京都大学木原雅子准教授による「性・薬物に関わる非行の予防と対応」の2講義を、午後は愛媛大学大学院の平松義樹教授による「特別活動における生徒指導」、その後ユニットごとのグループにわかれて「ユニットミーティング」を行いました。 受講者に、本日の研修を受講しての感想を伺いました。 「児童虐待については、これまで身近に大きな問題がなかったこともあり、問題のポイントが何かをつかむのがとても難しく、学校でできることは限られているだろうと思っていました。今回講義を受けて、虐待は親が隠したがる傾向があり、家庭環境の問題が大きく関わっていることを改めて認識するとともに、そうであるからこそ学校が子供たちのために保護者や関係機関とうまく連携しながら、学校全体で対処できるような仕組みを整えていきたいと感じました。」 「学校側で虐待を認識するのは、実際に表出したあとがほとんどです。今回の講義では、虐待が表出したところから遡り、今まであまり把握できていなかった虐待が起こる過程を理解することができました。自分は現在教育委員会で生徒指導を担当していますが、少し前に教育委員会の担当者等が集まる会議がありました。そこでは、私たちの地域でも児童相談所が抱えきれないほど虐待が増えてきているという報告があり、現場でのニーズは高まっている課題だと思います。所管地域の学校の生徒指導担当の教員には、今回学んだことを活かして、見取りの視点に関するアドバイスをケース会議等で行うなど、支援をしていければいいなと思っています。」 「教員は学校において常に子供たちから見られています。だからこそ、覚悟を決めていつも一生懸命取り組む必要があることを再度実感することができました。職員集団が楽しくしていればそれが生徒たちに伝わると思うので、今後はより一層意識をしていきたいと思っています。」 「ユニットミーティングでは、中学校の生徒たちを対象としたスマートフォンの使い方について指導する具体的な計画について討議しています。スマートフォンを禁止するのではなく、どう使うかという観点から生徒たちとともに考えていく流れを考えており、まず、スマートフォンを使用するにあたって困っていることを洗い出し、そこから考えられる課題を考えた上で、課題解決に向けた対策を協議していきます。うまくまとめることができたら、保護者向けに発信したり、小学生に向けて先輩からの発表ということで聴いてもらったり、多方向に展開していければいいなと思っています。」 4日から5日午前にかけては、「生徒指導事例研究」と題し、ユニットごとにそれぞれ持ち寄った事例を助言講師とともに協議していきます。