学校教育の情報化

本日より「学校教育の情報化指導者養成研修(第2回)」がスタートし、全国から81名の受講者が集まって、初日の研修を受講しました。 本研修は、ICTを活用したわかる授業を展開するための手だて、特色ある教育課程の編成や、学校課題解決のためのICT活用戦略づくり等、教育活動の質の改善を円滑に行うため、各学校や地域における研修のマネジメントを推進する指導者として必要な知識等を習得させること、また、各地域において本研修内容を踏まえた研修の講師等としての活動や各学校への指導・助言等を行うことのできる指導者を養成することを目的としています。 平成28年度は2回実施することとしており今回は2回目の開催です。 本研修は、文部科学省や大学から講師を招き、学校教育の情報化について多角的に理解を深めるとともに、実際にタブレット型端末などのICT機器を活用しながら、各地の事例発表をきき演習を行っていくカリキュラムとなっています。 初日である本日は、文部科学省新津情報教育振興室長による講義「新しい時代における学校教育の情報化」、東北大学堀田教授による講義「国内外における学校教育の情報化の取組」及び当センター指導主事による演習「各地域における学校教育の情報化 推進の現状と課題」を行いました。 初日を終えて、受講者にお話を伺いました。 「新津室長のお話を聴いて、間近に控える学習指導要領の改訂と学校教育の情報化がどう絡んでいくのか方向性を掴めたように感じます。これまで“ひらかれた学校”と聞くと学校がひらくイメージを持っていましたが、教員も社会の変化を受け入れていかなければならないことに気付かされました。」 「堀田教授の講義では、あまり聴いたことのなかった海外のICTの様子を知ることができました。これまでICTについて“こうでなければならない”と思っていたことが覆されました。また、海外に比べて日本は、学力向上担当とICT担当が異なる場合が多く、同時に推進することが難しい環境にあります。そのような実情を踏まえながら、今後は組織全体で連携していくことが大切だなと感じました。」 「演習でグループの受講者の方々と課題を共有することができました。グループ内で共有した課題は、地域の差が大きいということでした。財政的な問題はもちろん、教員の意識の差、学校による運用ガイドライン策定の有無、ICTを活用できる指導者養成の状況、情報リテラシーの普及度などです。これだ!という解決策までたどり着いてはいませんが、自分たちなりに方向性を見いだすことができたように思います。私は教育委員会に所属しており、どうしても管轄内の学校に、こうしてほしいと考えてしまいがちですが、そうではなく、こうしてもらうためにはどのように支援すればよいかを考えていかなければならないなと気付かされました。5日間の研修をとおして、少しでも環境を整える手がかりを得たいと思います。」 また、5日間をとおして、特に興味のある内容についても伺いました。 「私はICT機器を学力向上にどう結びつけるかを学びたいと思っています。特に、研修カリキュラムの大半を占める先進団体からの事例発表をしっかりと聴いて、持ち帰って活かしたいです。」 「私の学校では、プログラミング教育について不安を感じている教員がたくさんいます。今後の学習指導要領の改訂にともなって、どのように導入が進んでいくのか、詳しく知りたいと思っています。今日の講義の中でお話もありましたが、パソコンを使わずすごろくを使ってわかりやすく説明するなど、小学生にもわかりやすいプログラミングについて学びたいです。」 明日は、一日をとおして講義・事例発表・演習を行います