学校組織マネジメント研修(5日目)

10月24日から行われていた「学校組織マネジメント指導者養成研修(第2回)」が、本日5日間の全日程を終えました。この研修には、全国から、校長、教頭、教諭、指導主事、教職大学院生等111名が参加しました。 本研修では、受講者が学校組織マネジメントの理論を身につけ、的確な校長のリーダーシップと経営理念のもとに戦略を構築し、学校内外の資源を活用することができるようにすること、そしてその成果をもとに各地域において指導者として活躍する人材の養成を目的として、さまざまな角度から講義・演習・実践発表等を行いました。 26日には一日をかけて、兵庫教育大学大学院浅野良一教授による演習「学校組織マネジメントの実践に向けて」が行われ、受講者は個人でワークシートに考えをまとめた上で、グループ内で選んだ事例校について「戦略マップ」を作成しました。どのグループでも白熱した議論が展開され、真剣に学校組織をよりよくしていこうという意気込みが感じられました。 あるグループでは、3年後に現在の校長が退職することを想定し、教員全員の授業力向上をテーマに戦略マップを作成しました。この事例校の受講者からは「キーパーソンの育成と校長退職後のシステム構築が最優先課題です。今回の演習をとおし、課題を解決するためには自分ひとりでなく、仲間の存在が大事だと再確認しました。仲間と共に考えや想いを深め広げることで、学校全体で一つのことを考えていき、そしてそれが子どもたちに届けばと思っています。」という、今後につながる感想が寄せられました。 また、「通いたくなる学校づくり」をテーマとした事例校の受講者からは、「私の学校はマンモス校で、生徒が荒れており愛校心を持てず地域からの評判もよくありませんでした。生徒が通いたくなる誇れる学校になるための課題として、部活・学力向上・不登校の解消・地域連携の4点をあげているところですが、演習をとおして、すべてが他の課題と密接につながっているということを実感しました。それも、グループの皆さんの新たな切り口からの意見があってこそ気付けたことです。このような機会に話し合うことができ、有り難く思います。」との声もいただきました。学校ビジョンの作成に複数のメンバーが関わることが、組織内における集団の意思形成とビジョンの共有につながるということを実感した演習となりました。 このほかにも、リーダーシップ、学校ビジョンと戦略、カリキュラム・マネジメント、ヒューマンリソース・マネジメント等の講義・演習、また研修を企画・運営・評価するにあたっての演習等、さまざまな視点から学校組織マネジメントについて研修を行いました。 全日程を通して学んだ内容を、各所属に戻り、研修会等の具体的な場で活かしていただければと思います。