NITSニュース第10号 平成29年8月25日

学校ビジョンと戦略

国士舘大学 教授 北神正行

皆さん,こんにちは。国士舘大学の北神です。お元気でご活躍のことと存じます。

さて,つくばでの研修を受けられて,その後,学校や職場での取り組みはいかがでしょうか。ここでは,今一度「学校ビジョンと戦略」の意味と意義を確認しながら,実践に向けてのポイントを整理しておきますので,参考にしてみてください。

まず,これからの新しい学校づくりにむけては,現在進められている教育改革の動向を踏まえながら,どのような学校ビジョンを描き,それを具体化する戦略をいかに構築していくかが重要になるというお話をしました。「チームとしての学校」「地域とともにある学校」など新しい学校像が提示され,また次期学習指導要領では「社会に開かれた教育課程」として,カリキュラム・マネジメントの稼働が必要不可欠の取り組みとして提示されています。

その点で,学校は大きな節目を迎えているといえます。このような時代の転換期にあって,学校も新しいビジョンを必要としております。学校を取り囲む社会変化を視野に入れながら,学校の現状を多面的・多角的に分析し,「ありたい姿」を描き直してみることが必要となります。そこでは,実現可能なビジョンの策定とともに,その共有化がポイントとなり,策定プロセスでの納得性を確保することが重要です。また,学校ビジョンはそれを具体化する戦略があってはじめて意味をもつものでもあります。ビジョン実現に向けて,どのような方策がありうるのか,その創出と選択が鍵を握っています。教職員の多様なアイディアや情報をもとに,ビジョン実現にたどり着く多様な選択肢を用意し,実行可能な戦略を創り上げていくことが重要です。

皆さんの取り組みとその成果に期待しております。