中堅教員研修 初日

本日より、「教職員等中央研修(第2回中堅教員研修)」が始まりました。本研修は、学校経営力向上のための高度で専門的な知識等を習得させ、各地域の中核となる中堅教員を育成することを目的として、6月29日(金)までの2週間にわたって開催されます。 http://www.nits.go.jp/training/001/003.html 研修初日は、午前に文部科学省の木村直人参事官による講義「教育政策の諸動向」を、午後に宮城教育大学の本図愛実教授による講義「学校組織マネジメント」を行いました。 受講者の皆さんに、研修の感想を伺いました。 -地域と連携し、支え合える学校をつくっていきたい 「午前の講義では、コミュニティスクールや、地域との連携の重要性を再認識しました。 私は以前にへき地の学校に勤務していました。へき地の学校は、特にコミュニティスクールをつくっていくことが重要です。地域と学校が繋がらなければ、教育活動を十分に行うことそのものが難しくなるからです。これまで、地域と学校の連携の取り組みは、情報を伝えて共有したり、会議に一緒に参加することで十分できていると思っていましたが、活動そのものを日頃から地域の人と協力して行ったり、目標やビジョンを互いの共通認識となるように共有しておくことで、どんな状況でも、地域と学校が互いに自然な形で助け合い、支え合いができるということを学びました。 今の学校はへき地ではないですが、小規模校で、やはり地域との連携は重要な課題だと考えています。本日学んだことを生かして、より積極的に地域と関わりあい、助け合える組織作り、学校作りをしていきたいと思いました。自校の教職員にも今日の学びを伝え、これからできることを考えていきたいと思います」 ―受講者と交流し、新たな情報や視点を得たい 「午後の講義では、グループワークを通して、各学校の持っている課題や強みなどを共有しました。新しい発見だったのは、都道府県が異なっていても、学校規模や地域性によっては、似通った特徴や課題を抱えているということでした。 例えば、小規模校の課題として自分の班で話題となったのは、人手不足の問題です。小規模校で一人当たりの校務分掌の負担が大きいため、たとえば今回の研修のような、長期の出張だと、周りへの負担が非常に大きくなります。スキルアップ等のため、研修などに積極的に出たいと思っていても、自分の抜けたときの補充の手間や苦労を考え、能力とチャンスがあっても諦めてしまうことは、潜在的にはとても多いと思います。今日の協議の中でも同様の経験のある受講者が多かったです。 このように、異なる都道府県の受講者同士での協議では、差異ばかりではなく、共有できる点もたくさん見つかりました。今日の活動では、互いの持つ課題の共有や掘り下げに重点を置いて協議を行いましたが、これから協議を深める中で、課題の解決への糸口や、新たな視点を一つでも多く獲得したいと思います」 -中堅教員ならではのマネジメントをしていきたい 「午後の講義では、中堅教員として、私たちがどのように学校組織のマネジメントに係わっていけば良いのかを学ぶことができました。 これまでは、マネジメントというと管理職の行うものとして考えてしまい、中堅教員という自分の立場からは少し遠いもののように感じていました。しかし、今日の講義を聞いて、中堅教員の強みを活かしたマネジメントの手法について学ぶことができました。 これからは、中堅教員として、管理職と若手職員をつないだり、若手職員の育成に関わったりするなど、中堅教員の強みを活かして学校のマネジメントに係わっていき、少しでも自分の立場から学校を良い方向に変えていけるよう、前向きに取り組んでいきたいと思いました。自校の同僚や、これから中堅になっていくもう少し若い世代にも今日学んだ内容を伝えたいです。」 明日は、講義・演習「教育法規」および「地域の教育活性化とスクールリーダー」を行います。