いじめの問題に関する指導者養成研修(福岡会場) 2日目

「いじめの問題に関する指導者養成研修(福岡会場)」が、福岡国際会議場にて昨日から始まりました。本研修は、法律及び国の基本方針への理解を深め、特にネットいじめへの対応や保護者との連携の在り方等について学び合うことを通して、組織を育てマネジメントを行う力を身につけた指導者の養成を図ることを目的として、5月15日(火曜日)から5月18日(金曜日)までの4日間、講義・演習を行います。 http://www.nits.go.jp/training/002/005.html 2日目である本日は、午前に愛媛大学の平松義樹教授による講義「いじめの問題への組織的な取組の考え方と実践」を行いました。午後は三ツ角法律事務所の三ツ角直正弁護士による講義「法を踏まえたいじめの問題への対応」を行いました。 受講者の皆さんに本日の感想を伺いました。 -『チーム教育』から『チーミング教育』へ 「私の働いている学校は、チーム一丸を目指してやってきました。今日の講義を聞いて、いじめ等の問題拡大を防ぐには、チーム一丸という目標を掲げるだけでは足りず、①率直な意見交換②協働③試行④省察といった動的な実践活動(『チーミング』)が何より大事だと学ぶことができました。 自校を振り返ってみると、いざ話し合いの場を設けても、全員の前で意見を言いにくい等の問題がありました。せっかく設けた情報共有の場を形式的なものにせず、効果的に機能させていくにはどうしたら良いか考える必要があると思いました。 平松講師は、『チーミング』において重要なのは、『自分の見方のほうが他人の見方より正確だという思い込みを捨てること』だとおっしゃっていました。まずはこのことを周囲に広めていきたいです。」 -子どもたちの変化にいち早く気づくための材料を増やして洞察力を高めたい 「平松講師のお話には共感できる部分がたくさんあったとともに、具体的な考え方や指針を示してくださったので、職場に戻って早速変えてみたいと思えるポイントが多くありました。 例えば、平松講師は、何気ない朝の挨拶も、子どもたちの変化に気づくための大切なチャンスだとお話されていました。 私の受け持っているクラスでは、教室に登校後、生活班のメンバーがそろった時点で全員とハイタッチをしながら挨拶を交わすという取組を行っています。今後は私も子どもたちの間に入って挨拶し、表情や声など、毎日の小さな変化に気づけるようにしたいです。挨拶以外でも、ノートの字や持ち物等にも気を配っていきたいと思います。」 -自校のいじめ対策の基本方針の見直しを図ることができた 「三ツ角講師のお話を聞き、自校で運用してきたいじめ対策の基本方針に関して、よかった部分と、変更が必要な部分の確認をすることができました。よかった部分は、報告を口頭ではなく、記述ベースにするよう定めていた点です。記録に残すことの重要性を改めて認識しました。 変更する予定の部分は、報告を受ける窓口を、1名のみから複数名に変更するというところです。窓口が1名では、その者が出張等で不在となった際、対応に支障が出てしまうと気付くことができました。職場に戻った後、本研修で学んだことを校内で共有し、新たないじめ対策の基本方針を作成します。」 明日は「ネットいじめの未然防止及び解決に向けた指導と対応」の講義と「いじめの問題に関する保護者との連携、信頼関係構築の在り方」の講義を行います。