中堅教員研修 6日目

午前は筑波大学の藤田晃之教授による講義「キャリア教育」、午後は音楽座ミュージカルによる講義・演習「コミュニケーション力」を行いました。 受講者の皆さんに本日の感想を伺いました。 「午前の『キャリア教育』の講義では、教師が子供たちの『今』と『将来』の繋がりを意識して授業することが大切だと強く感じました。そのためには、具体的な目標を設定して適切に評価する、カリキュラム・マネジメントの視点が、キャリア教育にも必要だと思いました。教師がそうした意識、視点を持ってキャリア教育を行うことで、子供たちが勉強する意味を理解し、その必要性を感じ、学習意欲の向上に繋がっていくと思います。また、例えば地域を巻き込む、環境教育と繋げるなど、キャリア教育を通じて、学校を取り巻く人・領域・分野を繋ぐこともできると思います。」 「これまでは漠然と『キャリア教育』を行っていましたが、『このままではいけない』という危機感に似たものを強く感じました。例えば、ただ子どもたちに職場体験をさせ、『楽しかったね』で終わらせるのでは、あまり意味がないと思います。そうではなく、子どもたちの実態を捉え、最終的に目指す子ども像を教師が意識した上で、そのねらいを明確にした授業を行っていくことが大事だと思いました。そうすることで、子どもたちが『どうせ自分とは関係ないことだし』と考えるのではなく、自分の将来に関わることとして、真剣に自分自身と向き合って考えることに繋がると思います。」 「午後の『コミュニケーション力』では、お互いに『いいね』と順番に言い合う活動がとてもいいと思いました。ただ『いいね』と言うだけなのですが、ただ一つ、『直前に相手が言った時よりも大きな声で言う』というルールがあります。最初は大きな声で言うのが恥ずかしいのですが、『いいね』と言われて嫌な気はしないので、『自分も大きな声で言ってあげよう』という気持ちになれました。この活動をしながら、ずっと自分が顧問を務める部活動の生徒の顔が頭に浮かんでいて、『彼らがもっと大きな声を出せるようになるかも』『あの生徒の引っ込み思案が解消するかも』などと思いを巡らせていました。勤務校に戻ったら、必ず生徒たちとやってみたいと思います。『いいね』という言葉もすごく良くて、言われるたびに、自分ももっと普段から『いいね』と言っていきたいと思いましたし、相手の良さを認めることの素晴らしさに気付かされました。言葉の力はすごいと思いました。こうした活動を生徒に経験させることで、自分のことだけでなく、相手の良さにも注目できるようになると思います。」 16日は「特別支援教育の充実」と「メンタルヘルス・マネジメント」の講義・演習を行います。