海外派遣プログラム アメリカ

当センターが実施する教育課題研修指導者海外派遣プログラム事業は、教育現場が抱える重要な教育課題に対応する研修指導者を養成するため、当該課題について先進的に取り組む諸外国に各地域の中核的な役割を担う指導者を派遣し、その成果を教育委員会が実施する研修内容に活してもらうことを目的としています 10月3日から15団がそれぞれ出発し2週間の研修を実施しています。 10月24日に出発したB-1団は、米国を訪れています。以下は当センターから参加している団員のレポートです! ******************************************* 海外の教育事情視察の研修でB-1団は米国を訪れています。本日はボストン市教育委員を訪問しました。団のテーマである「アクティブ・ラーニングの推進」に関連する部分の説明と質疑応答の内容を掲載しました。 ボストン市教育委員会は、57,000人の生徒、125の学校、4,000人の教員を所管している。出身国は14か国、使用言語は80言語に及ぶ多様性のあるエリアである。その中の学校は、通常のパブリックスクール以外にチャータースクール、イノベーションスクール、パイロットスクールなど、それぞれ特色を持たせて運営している。 日本でいう「アクティブ・ラーニング」については、「プロジェクトベースドラーニング」、「ブレンディドラーニング」などがそれに相当すると考えられている。 「プロジェクトベースドラーニング」での実践例としては、以下のようである。課題を与え解決していく中で子供たちが学んでいく。課題については、全体に同じ課題を与える場合もあるが、グループごとに異なる場合もある。その場合、異なるように見えるが全体として大きなテーマでつながっているようにする。進め方は、翌週、翌々週と発展していくように工夫しているということだった。 「ブレンディドラーニング」では、通常の授業、ツールとしての黒板、教材、ICT機器による学習、ディスカッションなどをブレンドして学習を進めていく手法であると説明されていた。(このあたりについては、日本で一般的に理解されている「ブレンド型学習」の中身を踏まえる必要がある。)この管内では、ICT機器は多くがipadである。 質疑応答の中では、「課題はどうやって設定されているのか。」「学習した結果の目標設定はあるのか」ということに対しての回答は以下の通りである。 課題は、市教育委員会が定める「ガイドライン」に沿って作られる。そのため問題はないとのことである。確認はできなかったが、市版の学習指導要領のようなものであろうか。 目標については、ルーブリックが設定され、教員のみならず子供たちにも公開されている。そのため、何をどう努力すればよいのかが明確なので、子供たち同士でも相互評価が可能である。具体的には、授業に対する貢献度などがその項目にあるとのことだった。 ガイドライン同様実物は確認できなかったが(後日送付)、日本でいう「評価規準」で、評価はその評価規準によってされると理解した。 明日からはいよいよ学校を訪問します。 ********************************************