中堅教員研修 8日目

午前に、文教大学の栁生和男教授による講義「生徒指導」、午後にユマニテク短期大学の鈴木建生副学長による講義・演習「コーチング」を行いました。 受講者のみなさんに本日の講義の感想を伺いました。 「現場をよく理解されている栁生講師による、生徒指導にあたる上でのポイントの説明はとても納得感があり、共感できました。例えば、生徒一人ひとりの状況を判断しながら、生徒一人ひとりに柔軟に対応していくことが大切であるというものです。宮本武蔵の戦い方を例に挙げ、先入観を持ったり、当たり前のことを当たり前と思ったりしないで、子供たちの実際の姿や周りの状況を判断し、実態を正確に把握して対策につなげることが重要であることを説明していただきました。 自校では日々、子供たちのけんかやトラブルが起こります。そうした際に、各生徒に教師がどういう言葉をかけるかが重要となると思います。状況を把握し、相手によって言葉がけを変え、生徒に寄り添う対応を心掛けることで、いじめの芽を摘むことにもつながるのではないかと思います。自校でも実践していこうと思います。」 「『生徒指導』の講義で、生徒指導を効果的に進めていくために、個々の教師の個別の対応にとどまるのではなく、組織だって指導することの大切さを学びました。組織で問題に対応することによって、担任が一人で問題を抱え込むような状況に陥ることを防ぐことができるかもしれません。そこで、組織に求められるのはチームワークづくりですが、まずは教職員のみなさんとコミュニケーションをとることが重要になると思います。 自校の状況を振り返ると、職員室の中でもあまり話さない教員もいることに気づきました。相手の知見を知ることが第一歩であると思うので、そうした教員のみなさんとも積極的に話をしてコミュニケーションを図ったり、校内研修等を計画して、生徒指導の対応法について共有する機会をつくったりしていこうと思います。」 「『コーチング』の演習でペアワークを行いました。コーチ(聞き手)とクライアント(話し手)に分かれ、聞き手は否定的なことは言わず、相手に共感して前向きな言葉をかけながら話を聞きだします。そのときに表情豊かに話をすることがポイントです。実際に行ってみると、このような聞き手に対して、話し手はリラックスすることができて距離が縮まり、話しやすさを感じました。 前向きな言葉をかけることにより、生徒の自己肯定感を高め、継続的な学びにつなげることができるということが、体験をとおして認識できました。授業において、ついつい一方通行な言葉がけになりがちなので、生徒のやる気を引き出すために、前向きな言葉がけを意識していこうと思います。 また、生徒指導においても、この演習で学んだことを活かして、まずは生徒の背景にある状況を考え、共感し、生徒の言葉を引き出したいと思います。そして、背景にある諸問題を一緒に解決していきたいと思います。」 18日は、「安全管理」「ミドル・リーダーの役割」の講義を行います。