中堅教員研修 11日目

金沢学院大学の多田孝志教授による講義「グローバル時代の教育の推進」、島根県教育庁教育指導課の岩本悠氏および海士町役場総務課・地域教育魅力化プロジェクト事務局の濱中香里氏による「特別講義」、声楽家の市川和彦氏と竹澤嘉明氏、ピアニストの岩河知子氏による「教育と芸術」を行いました。 受講者のみなさんに、本日の感想を伺いました。 「午前の講義では、21世紀の知識基盤社会で求められる能力、いわゆる21世紀型スキルについて具体的な説明があり、理解することができました。多田教授が講義の中でおっしゃった、自分の意見を批判されることに不安や恐怖を抱くのではなく、注目されているんだと捉え直し、意見を言うことに喜びを見いださせることが大切だ、とのお話が印象に残っています。 私は高校で数学を教えており、アクティブ・ラーニングを考慮し、授業の中にペアワークやグループワークを積極的に取り入れています。ですが、どうしても内容を理解できている生徒がそうでない生徒にただ教える時間になってしまい、どうしたら主体的・対話的で深い学びを実現できるのか課題に思っていました。講義でご紹介のあった、雰囲気づくりや対話に能動的に参加するための工夫など12のポイントを日々の授業にうまく取り入れ、生徒たちが意見を言うことに喜びを見いだせるよう促していければと思っています。」 「特別講義でお話のあった、ヒトやモノやカネなどが十分にない困難な状況を認識し、そうした状況の中で何ができるのかを考え、例えば地域住民の協力を得てボランティアで塾をひらくなど、魅力ある学校づくりをされているのが、すごいことだなと思いました。私の学校でも、地域の方を講師として招き畑仕事を教えていただき、一緒に公民館のお祭りで販売するという取組を行っています。生徒たちは勿論のこと、講師の方も、一緒に野菜をつくることに喜びを感じてくださっているのですが、予定を合わせることが難しいなどの課題も抱えています。今回の特別講義を参考にしながら、本校の取組がよりよいものになるように見直していきたいです。」 「研修中、講義や演習で頭をフルに使っている中で、教育と芸術の時間は心が癒されるひとときでした。普段授業で音楽に触れることはありますが、プロの方の素晴らしい演奏や歌声を聴くことは少ないため、貴重な機会となりました。演奏や歌声のみならず、言葉の伝え方やステージで立ち位置に向かい歩くときの姿勢なども、さすがプロだなと感じさせられ、異業種ながら大変参考になりました。特に言葉の伝え方は、学校での授業と密接に関わっています。生徒たちにも、いつも以上に心をこめて語りかけることで、こちらが意図していることが伝わりやすくなると今回感じたので、学校に帰ったら実践してみたいです。」 5日は、一日をとおし「マネジメントの実践に向けて」の講義・演習を行います。