中堅教員研修 4日目

午前に明星大学の吉冨芳正教授による講義・演習「カリキュラム・マネジメント」、午後は信州大学大学院の伏木久始教授による講義・演習「新しい学びの推進~主体的・対話的で深い学び~」を行いました。 受講者のみなさんに、本日の感想を伺いました。 「『カリキュラム・マネジメント』の講義を受けて、カリキュラムを学年や月ごとに目に見える形で表にまとめる演習を行ったことで、気付くものが多くありました。私は高校に勤めているので、小学校や中学校よりも教科や学年ごとのカリキュラムのつながりを意識できずにいたため、これまでは、カリキュラム・マネジメントという言葉は知っていましたが、正直どこから手をつけていいのか、具体的に何をしたらいいのかがわかりませんでした。高校では、小学校や中学校にくらべ教科で学ぶ内容がより専門的になるため、教科ごとにそれぞれの考え方で授業を展開していくしかない、という暗黙の了解がなされていたのかもしれません。ですが、今回の講義を受けて、具体的な方策が思いついた訳ではないものの、現状の授業をこのままで続けていたら、今後うまくいかなくなるだろうなということははっきりとわかりました。 学校に戻ってまず取り組みたいのは、講義の中の演習でも行った、教科ごとに取り扱う内容(シラバス)を一枚の表にまとめることです。講義で紹介のあった小学校や中学校のもののように簡潔にまとめることは、急にはできないと思いますが、月ごとにどんな内容の授業を行うかだけでもわかるものを作ることができれば、気付きがあるのではないかと思っています。」 「午後の『新しい学びの推進』では、グループで意見を出し合う中で、主体的・対話的で深い学びには、いわゆるアクティブ・ラーニングというと、どうしてもグループでの活動をベースに考えてしまいがちですが、教材研究や学級の雰囲気づくりなども大事だということに改めて気づくことができました。講義の中で、個の力と集団の力を追求するバランスを見極めることができる教師の目をやしなうことが求められている、というお話もありましたが、グループ活動などの集団の力ばかりを重視し個を高めることをなおざりにしてしまわないように、今回紹介のあった教材研究などの面からも演習の実施方法を工夫していきたいです。」 「自分が実際にアクティブ・ラーニング型の演習に参加することによって、良さを実感することができました。自分で体験してみると、生徒たちをより主体的に話し合いに参加させるにはどうしたらよいか、ということを生徒の立場に立って考えることができて、有意義な機会となりました。 多くの学校の課題として、教える側の教員から教わる側の生徒へ一方的に授業が展開されてしまっているという現状があります。今日の演習で生徒の立場に立って考えたことや今回の研修全体で学ぶことを踏まえて、改善に向けた方策を考えていきたいです。」 25日は「ESD 持続可能な開発のための教育」および「道徳教育のマネジメント」の講義を行います。