中堅教員研修 3日目

本日は、弁護士の清水幹裕講師による「教育法規Ⅱ」の講義を一日通して行いました。 受講者の皆さんに、本日の感想を伺いました。 「具体的な事例を学ぶことができて有意義でした。例えば、子供同士のけんか等で怪我をして、損害賠償等の法制度による解決方法を選択する場合、それに伴う保護者の対応や金銭にまつわることなど、法の専門家である弁護士に任せたほうがいい、というお話がありました。学校や教師がすべてに対応して責任を持つよりも、教育以外のことはその道のプロに任せることにより、スムーズに解決に導けることもあることが理解できました。加えて、教師以外の専門家との連携の大切さを認識しました。」 「現在受け持っている部活ではいじめの問題を抱えており、当然保護者からのクレームも寄せられています。ですが、今日の清水講師の講義の中でもあったように、学校側がすべて責任をもつことが必ずしも良いとは言えません。学校が管理する責任のある範囲とそうでない範囲の明確な線引きをすることで「できないことはできない」と言えるようになりたいと思います。その上で、これも講師がおっしゃっていた、おおよそのクレームは良識をもって対応すれば解決に向かう、ということを念頭に置いて、保護者の立場に立って真摯に対応していこうと思っています。日頃、他の業務に追われて疎かになりがちな基本的な部分を、改めて考えさせられる講義でした。」 「子供の身体・生命に関する事故に関して、授業等を行う教師等は、回避するための適切な措置をとるべき注意義務があります。それは非常に厳しいものであると、改めて認識しました。わたしの地域は、東日本大震災で被災し、命を落とした子供もいます。無事であった子供たちに「生かされた命」を生き抜くための力をつけることが大切だと思っています。そうした意味からも、子供の命が失われる事故などがないように、注意義務を果たしていかなければならないと思いました。」 「清水講師の人柄にも大変勇気づけられました。元気、やる気の出る講義でした。失敗を恐れなくていい、失敗をして、そこから学びを得ていけばいい、という言葉は、生徒たちに言う言葉であると同時に、自分にも言っているようで、清水講師のそのような語り口から、自分たちも「失敗してもいいんだ、頑張ろう」という気持ちになることができました。」 10日は、「カリキュラム・マネジメント」と「新しい学びの推進~主体的・対話的で深い学び~」の講義・演習を行います。