中堅教員研修 8日目

本日は、午前に淑徳大学の黒川雅子教授による講義・演習「リスクマネジメント」を行い、午後は文部科学省の助言講師による「スクール・コンプライアンス」を行いました。 受講者の皆さんに本日の感想を伺いました。 -学校の社会での在り方・説明責任について意識付けをしたい 「リスクマネジメントの講義では、学校が説明責任を果たせるように対応することの重要性をあらためて学びました。学校が対応しなければならない範囲を教職員が確実に認識しておき、何か事故や事件が起こったとき、どういう理由でその行動を取ったのか、適切に説明できるようにしておかなければ、社会の中で学校が求められる役割を果たすことができず、保護者や地域との信頼関係も崩れてしまいます。 講義の中では、特に「懲戒と体罰」、「学校事故」について詳しく学びました。懲戒については、退学や停学といった法的な懲戒と、叱責や罰当番といった事実上の懲戒の2種類があります。事実上の懲戒では、有形力を行使する、つまり、手を引いたり身体を押したりした場合、行き過ぎた行為として体罰と見なされる可能性があるということを、判例とともに説明していただきました。子どもの指導においては、個々の心身の発達に応じて、教育上の配慮をし、冷静に判断しなければいけません。言葉にすると当たり前ですが、日々の生徒指導に追われる中で、全教職員が常にその意識を持てているかは、再確認する必要があると思います。 日頃から、「この行為は社会に対してしっかりと説明できるか」を意識できるよう、自分の行動をふりかえり、また、自校の教員にも意識付けをしていきたいと思いました。」 -教育法規を学ぶとともに、他の地域での取り組みを知ることができた 「スクール・コンプライアンスでは、文部科学省の方の指導を受けながら、学校をとりまく法令について理解を深めることができました。これまで行ってきた学校の仕事、が、法律の下に行われていることに改めて気づくことができました。『法律』は遠いものではなく、自分たちの仕事に直結するものであるため、しっかりと理解しておきたいと思います。また、この演習にあたっては、グループで事前課題の内容を協議し、他の地域の条例や取り組みについても情報交換をしました。おおもとの法律が一つでも、条例や学校毎の取り組みによって、地域差があり、『法律に基づいている』というと、全国どこでも画一的な対応になるという漠然としたイメージがあった自分にとっては、具体的な情報を得ることができ、勉強になりました。 今日の学びを自校の、特に同僚や若手の教員に伝えて、スクール・コンプライアンスへの意識や関心を学校全体で高めたいと思います。」 明日も引き続き、「スクール・コンプライアンス」を行います。