人権教育指導者養成研修 初日

「人権教育指導者養成研修」が、本日から始まりました。 本研修は、人権教育に関する国内外の動向や人権教育に関する効果的な指導方法等について、研究協議及び演習等を行うことにより児童生徒に人権を尊重する態度を育成するため、各学校や地域における研修のマネジメントを推進する指導者として必要な知識等を習得させ、各地域において本研修内容を踏まえた研修の講師等としての活動や各学校への指導・助言等を行うことのできる指導者の養成を図ることを目的として、7月20日(金)までの4日間、講義・演習を行います。 http://www.nits.go.jp/training/002/019.html 1日目である本日は、まず午前に、文部科学省初等中等教育局児童生徒課の田島博樹課長補佐による「人権教育を取り巻く国の動向等について」、内閣官房拉致対策本部事務局の荒木昌美氏による「北朝鮮当局による拉致問題等について」、法務省人権擁護局の濵田武文氏による「本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律及び部落差別の解消の推進に関する法律について」を行いました。 午後は、上越教育大学の梅野正信理事兼副学長による講義・課題協議「国内外の動きと学校における人権教育」、梅野氏、阿南市青少年健全育成センターの稲村健一所長、大阪教育大学教職研究センターの森実教授による演習「人権教育推進上の課題と改善策等について-『人権教育の指導方法等の在り方について[第三次とりまとめ]』等を踏まえて-」を行いました。 受講者の皆さんに本日の感想を伺いました。 -まずは“知る”ことがとても大事 「北朝鮮の拉致問題について、自分の周りに被害者がいる、いないに関わらず、国民として関心を持ち、これからの動向について注視していく必要があると思いました。 この問題については、勤務校において身近な問題として実感を持ちづらく、また、断片的な知識はあっても、本日学んだような事実の詳細や取り組みなどをまとめて知る機会はそう多くありません。 まずは“知る”ことがとても大事だと思うので、勤務校に戻ったら、生徒たち、教職員に、本日学んだことをしっかり伝えたいと思います。」 -地域の研修の導入にワークシートを取り入れたい 「午後の梅野講師の協議では、グループワークを行いました。その際、話し合いを始める前に簡単なワークシートを記入したのですが、そのワークシートがあったことで、話し合いを円滑に進めることができました。 ワークシートの内容は、『人権教育で、私が大切にしたい言葉』であるとか、『人権教育担当になって良かったなと思った時』などです。 ワークシートに基づいて自己紹介をすることで、お互いを知ることができ、安心して思いを共有することができました。私は地域内の人権教育の研修を担当しているので、研修の導入に同様のワークシートを取り入れ、より実りのある協議にできるようにしたいと思います。」 -人権教育に関する研修内容を体系化する 「最後の演習では、グループごとに人権教育に関する各地域の取組について情報交換をし、課題を共有しました。 その中で、人権教育に関する研修内容を、キャリアステージに応じて体系化しているという事例を聞き、とても参考になりました。 自校の地域での人権教育は、研修が単発で行われることが多く、人権担当者といった特定の人が参加することが多いのが実状ですが、そのように体系化することで、すべての教職員が研修を受ける機会を得ることができ、全員が人権についてより深く考えることができるようになります。 今回学んだ事例を参考に、私の地域でも研修をより有意義なものとできるよう、研修内容の体系化を含め、その在り方について模索していきたいです。」 18日(水)は、「みんながつくるみんなの学校」「学校で配慮と支援が必要なLGBTの子どもたち」「人権教育推進上の課題と改善策等について-『人権教育の指導方法等の在り方について[第三次とりまとめ]』等を踏まえて-」の講義等を行います。