副校長・教頭等研修 8日目

午前に淑徳大学黒川雅子教授による講義・演習「リスクマネジメント」、午後は演習・協議「スクールコンプライアンス」を行いました。 受講者のみなさんに、本日の感想を伺いました。 「学校事故は、いつどこで起こるかわからないものであると同時に、いつどこで起こってもおかしくありません。これは頭では理解しているつもりではありますが、あまり切迫感を持てていないのが現状です。『リスクマネジメント』の講義中に判例のご紹介があった学校も、もしかするとそうだったのかもしれません。講師の先生から『あなたの学校はどうですか?』と問いかけられたとき、ハッとしました。所属校の緊急時の対応マニュアルについて、読んではいるものの、手元にないときに細かい部分をきかれるとうろ覚えの部分もあります。ですが、先ほども述べたように、常に事故はいつ起こるかわからない状況にありながら、子供の命を預かっている学校にミスは許されません。マニュアルを設定するだけでは、若手教員が理解できていなかったり、訓練前にのみ見直したりという状況の打破にはつながらないので、学校に帰ったらすぐに、講義中に指摘のあった箇所を中心にマニュアルを見直し、学校の教職員のみなさんに危機意識を強く持っていただけるよう促していければと思っています。」 「リスクマネジメントでは、講師である黒川教授に学校で実際におきた事例をわかりやすく解説していただきました。特に、学校で事故が発生した場合、当事者の子供が発達障害を持つ子なのか、そうでないのか、ただおとなしい子なのか、など子供の性質によって裁判での判断も変わってくるというお話が印象に残っています。安全配慮義務について見直すとともに、今回の講義で理解した、いざというときに学校で何が求められているかを校内で共有していきたいです。」 「午後のスクールコンプライアンスでは、それぞれが個別に調べてきた設問について、ユニットのみなさんでシェアできたことは有意義でした。加えて、文科省の講師に、疑問に対する的確な回答や、条文の解釈の仕方について丁寧に説明していただくことで、新しい視点を獲得することもできました。例えば、私が回答作成を担当した『職務命令』に関する設問について、所属する県の解釈に関する疑問を投げかけたところ、文部科学省としての考え方を聞けたり、ユニットメンバーの他地域の状況を知れたりして、大変参考になりました。条文を読んだだけではわかりにくい部分について、法律のポリシーを知った上で協議を重ねていくことで、だんだんと理解を深めていくことができました。」 16日は、引き続き「スクールコンプライアンス」の演習・協議を行います。