副校長・教頭等研修 7日目

本日は、兵庫教育大学大学院の浅野良一教授による講義・演習「マネジメントの実践に向けて」、大谷大学の荒瀬克己教授による特別講義「学校を動かす」を行いました。 受講者の皆さんに感想を伺いました。 「浅野講師の「教員は枠の中でしか考えられない」という言葉が印象に残りました。浅野講師は民間企業勤務から教員に転身したということで、学校マネジメントにも顧客満足や経営存続の視点があり、とても参考になり自分に足りない視点を見つめなおす良い機会になりました。子供達は全員教員になる訳ではないので、学校の従来の常識を当たり前とするのではなく、民間企業の人材育成の方法など、良いところを取り入れて教育していくのが大切だと思いました。」 「学校教員の年齢層をワイングラス型に当てはめたマネジメント理論が参考になりました。 学校内にベテランが多く、中堅が少なく若手が多いという状況の中で学校全体をどう動かして行くかというのはさまざまな学校で悩みの種となっていると思います。年が近い上層部のベテランから動かそうとしてしまいがちですが、新しいことへのチャレンジだと渋られてしまうこともあります。そのような場合にワイングラスの台座や持ち手に当たる、10年目ぐらいの前期中堅教員に働きかけると、若手もついてきて学校全体を揺らすことが出来るという考え方に納得しました。早速声かけを実践してみようと思いました。」 「学校のミッション作りについての考え方が参考になりました。ミッションと言われると学校主体の「提供者発想」になりがちですが、「子供達」「地域」「保護者」「卒業生」など地域で関わる人々の立場にたって考えることが大切だと分かりました。さらに、「貢献対象」だけでなく具体的な「貢献方法」や、周囲が学校に求めている役割をくみ取って「貢献内容」を作成しなければならないということに気づくことができてよかったです。また、組織マネジメントには「唯一最善」の方法が存在しないので、「特殊解」を見つけていかなければならないという言葉が印象に残りました。現代の組織経営は、理論やマニュアルに則るだけではそぐわなくなっているので、常に冷静に事実を把握し、アプローチ方法をたくさん用意しておかなければと強く思いました。」 「荒瀬講師の話では、高大接続に伴い高等教育だけでなく、教育全体が変わる時期に来ているということを実感しました。本研修のどの講義でも共通しているキーワードは「主体的な学び」「10年20年先に子供達につけたい力を考える」ということだと思います。例えば、キャリア観とは単に職業選択についての考え方ではなく、その後生き方全部に関わることだと教えたいと思いました。そのためにも、生徒に一方的に教授するのではなく、「なぜそう思うのか」「どうしてその考えに行き着いたのか」という問いかけをし、一人ひとりの考えを深める時間を設けていきたいです。」 15日は「リスク・マネジメント」と「スクール・コンプライアンス」の講義・演習を行います。