道徳研修(東海・北陸) 最終日

25日より、三重県教育委員会と共催のもと、三重県津市の「三重県総合文化センター」を会場に始まった「道徳教育指導者養成研修(東海・北陸ブロック)」が本日、最終日を迎え、111名が修了証書を手にしました。 午前に、文部科学省初等中等教育局教育課程課の安部恭子教科調査官による講義「実践活動や体験活動を通した道徳教育」、同課の澤田浩一教科調査官による演習「道徳教育の効果的な推進方策~研修プランの作成~」を行いました。午後からは、澤田浩一教科調査官による講義「道徳教育の充実を図るリーダーとして」を実施しました。 受講者の皆さんに当研修の感想を伺いました。 「文科省の浅見教科調査官の講義などをとおして、道徳科において中心となる発問の作り方について理解が深まりました。発問は、子供にとって必然のあるものでなければならず、一問一答で終わるのではなく、そこから異なる見方や考えが引き出せるものであることが重要だとわかりました。また、問題解決的な学習を進めるために、ペアやグループでの学習を導入したり、体験的な学習を取り入れたりして、子供たち一人ひとりが答えを導き出せるように学習形態を工夫することの重要性も理解しました。 これまで、指導案の作成にあたり、判断基準が明確にわからずに時間ばかりかかっていました。今後は、講義で教えていただいた発問の基準や指導の配慮事項を踏まえることによって、指導案作りも少しはスムーズになるのではないかと思っています。そして、これらの判断基準を地域の教員のみなさんに伝え、指導案や資料作成等に活かしていただこうと思います。」 「自校では、道徳の授業をどのように進めたらよいか悩んでいる教員がたくさんいます。指導案作成の講義・演習では、授業を構想するにあたり、何を押さえてどういう方向に持っていけば良いのかを例示していただき、理解が深まりました。例えば、子供たちの実態を把握し、問題点を挙げ、ねらいを定め、学習課題を提示し、グループ等での話合いを取り入れ、学習の振り返りを行うといった具体的なひな型を『授業改善例』として提示いただきました。 さらに、指導案作成のポイントとして、まずは、ねらいや目当てを決めて落としどころを定め、次に発問を決めて導入に戻るという手法を教えていただき、とても参考になりました。ゴールを決めてから遡って考えることにより、比較的焦点もずれることなく作成できるように思います。これらの授業例や指導案作成の手法を自校の教員のみなさんと共有し、活用していきたいと思います。」 「学習指導案作成・検討の講義・演習で、イメージを深めるための発問の仕方を具体的に教えていただき、参考になりました。例えば、『なかなか動けなかった』の『なかなか』のように動詞を修飾する副詞に注目させ、その意味を考えさせる手法が効果的であると学びました。副詞がある場合とない場合でイメージがどう違うか比べてみると、言葉の意味がわかりやすい、ということが理解でき、実践してみようと思いました。子供たちにとってわかりやすい発問を心掛けることにより、授業改善につなげていきたいと思います。」 31日(火)からは、幼児教育指導者養成研修が始まります。