中堅教員研修ハイライト

11月21日(月)に開講した教職員等中央研修 第4回中堅教員研修の全日程を修了した小・中学校、高等学校、特別支援学校の教諭等155名の受講者が、修了証書を手にしました。 各地域の中核となって活躍する管理職の育成を目指し、3週間、高度で専門的な講義・演習を行いました。受講者は、マネジメント概論、カリキュラム・マネジメント、ヒューマンリソース・マネジメント、教育課題マネジメント、スクールコンプライアンス等の講義をとおして、学校の適切な運営及び、特色ある教育活動を推進するための実践的で総合的な学校経営力を高めました。 12月5日(月)には、元大阪市立大空小学校長の木村泰子先生による講義「ミドルリーダーの役割」を実施しました。木村元校長の実践例を題材に、リーダーに必要なマネジメント手法やコミュニケーション法を学びました。 受講者からは「“一瞬一瞬は本物。これをつなげていくことが大切”といった言葉が心に響きました。これまでの価値観が崩れていくような感じを覚えました。まだ自分の中では消化しきれておらず、整理が必要ですが、素敵な言葉をもらったなあ、と思っています」といった声が聞かれました。 また、「子供を教育するにあたり、画一的に枠にはめるのか、柔軟に汎用力を身につけさせるのか、改めて考えさせられました。柔軟な汎用力は子供たちだけでなく、教師も学び、身につける必要があります。“教える専門家から学びの専門家になりなさい”という言葉に共感しました」と、思い思いのキーワードを反芻する受講者の姿がみられました。 木村元校長の現場での活動を、動画を通して実際に目にしたことで、より具体的なビジョン構築の実現につながっていくのではないでしょうか。 12月6日(火)には、茨城大学の加藤崇英准教授による講義「マネジメントの実践に向けて」が実施されました。講義、SWOT分析と事例に関する説明、クロス分析の解説に続いて、SWOT分析の手法を活用した内外環境分析および、クロス分析による実効策の検討等の演習が展開され、グループ協議では熱心な意見交換が行われました。 受講者からは「組織の内・外部環境要因を多数挙げることは比較的容易でしたが、それらをクロスさせることが難しく、考え込んでしまいました。今回は個人での作業でしたが、「特色づくり」や「改善案」の構想をスムーズに作り上げるためには、一人の意見だけではなく、数人が集まって意見を出し合うことも大切であると思いました」 「SWOT分析を初めて体験しましたが、分析を行っていくと自分の中の課題が浮かび上がってきました。現場で抱える、支援が必要な子供たちへの対応にかかわる課題についても再認識することができました。同時に、改善策も浮かんできているので、消化して形にしていきたいです」といった声が聞かれました。 学校組織マネジメントの実現化に必要な、人や資源の適切な活用を図るための戦略策定方法について、改めて理解を深める機会となりました。