生徒指導研修 8日目

今日は昨日に引き続き、各ユニットに分かれて事例研修を行いました。6つのユニットに別れて、それぞれ受講者が持ち寄った4つの事例について発表・協議を行いました。ユニット1の担当講師 奈良教育大学教職大学院 池島徳大教授にコメントを頂きました。 「現に起こっている事例をもちいたケース・スタディであるため、どの受講者の方も真摯に取り組んでいると感じました。専門職として、職業人としての教員である受講者の方が、今本当に悩み、考えている内容が、ケースとして発表されました。他の受講者方も皆、当事者として考えることで、内容が深まりました。全国から、同じ「生徒指導」に取り組む同輩が集まり、専門の研究者を交えて協議を行う中で得られるアドバイスや新しい考え方がたくさんあり、チームとして相互に支援しているような協議です。 ケース・スタディというのは、実際の事例、実際の現場を扱ったものです。対応は決まりきった固定的なものではなく、常に臨床的です。臨床医学と同じような臨床教育学というものですね。その視点から応用的な問題へ取り組んでいくことが大切です。単純な経験則、勘、コツといったもので対応してきた内容や、考えている部分に、しっかりと理論的な根拠を組み合わせることで、子ども一人ひとりに応じた対応をしていくことができます。 今回のケース・スタディでは、事例発表をされた方が、先生方との協議等を通じて、がんばっていこうという思いを持ったとおっしゃっていました。このように感じる協議にするのはとても大事なことです。ケース・スタディでは、事例を発表した当事者となっている方が、今後うまく対応できるようにするにはどうすれば良いか、全員で支援していく、相手を尊重していくという姿勢が大切です。今後も相手を尊重し、前向きに考えられる協議を続けていただきたいです」 ユニット1で事例を発表した受講者にもお話を伺いました。 「小中学校の連携、つながりに関してや、外部機関との連携のありかたなど、自分の事例と関連させながら、他の受講者が各地域の取組や様々な考えをおっしゃっていて、とても勉強になりました。本人に対する捉え方や、家族との交流についてなど、自分だけでは気づかなかった別の視点をたくさん得られ、より深く問題についてとらえられたと思います。 今後の対応についても、少しずつ前進しているところなので、今回得た知見も生かして対応し、声をかけていきたいと思いました 研修も残り2日となりました。明日は、これまでユニットごとに行ってきた課題討議の内容及び結果を、それぞれが作成した成果物を通して発表し、共有します。